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幸せを創り出す5つの法則Ⅴ

Ⅴ “感謝力”を常に強く持つ

 あなたは、いかなることでも常に感謝する力、“感謝力”を持っていますか?普段、誰かから何かお世話になった時、何かをいただいた時に感謝をするようなことは当然なのですが、もし、皆様が普通に考えて感謝できないような出来事に対しても感謝できるでしょうか?
 
◎病気に対して感謝ができますか?

例えば、あなたが大きな病気にかかり入院が必要になった時を想像してください。

突然、医者から宣告を受けてとてもショックを受け、病院のベッドで寝ながらその病気について調べたり、なぜそうなったのかをじっくりと考えました。食生活がいけなかったのか、不規則な生活をしていなかったか、何か強いストレスを受けていたのかなど、これまでの自分を振り返り、深く反省します。また急に時間ができて、新聞や本を沢山読むようになり、心配して見舞いに来てくれた親戚・友人・知人と面会したりSNSやメールを通じてメッセージがきたりなどコミュニケーションをとりました。数週間が過ぎ、病院の治療を受けながら、徐々に回復して退院しました。そして、やっと仕事に復帰し普段の生活に戻りました。

さて、あなたはこの一連の流れの中にいくつの感謝を見出せるでしょうか?
 
大きな病気という不幸に思える出来事ではありますが、病気を治す過程でいくつもの体験をしました。

まず病気という存在が、自分の体について、自分の生活全てを振り返り反省する機会を与えてくれました。時間ができて、今まで新聞で特に目に入らなかった情報を見つけ、またこれまで読めなかった本を読むことができて知識や感受性が豊かになりました。そして、これまで疎遠になりつつあった親戚・友人・知人とコミュニケーションができて、つながりや絆を強めることができました。治療して病気が回復するまでに、担当医や看護婦さんその他のスタッフから長い時間お世話になりました。さらに空白ができたおかげで、これまでのプライベート・仕事について見つめ直し、体が回復して生活がし易くなりました。当たり前にやっていたことが新鮮に感じるぐらいリフレッシュできて、また体の調子が良くなって効率的に仕事や生活ができるようになりました・・・


このように書いていくと、結果的に病気になったおかげで、沢山の感謝すべきことが存在していることに気づくでしょう。こうやって角度を変えた見方をすると、周囲の方に向けてのみならず、病気というものが与えてくれた機会、そして究極を言えば病気そのものに対しても感謝する気持ちが芽生えてくるかもしれません。

 この病気の例にあるように、大半の人は“病気”という不幸せな事実、表面的な部分に目がいきがちで、その中に潜んでいる“感謝”を見出すことができません。私は、この『感謝を見出す能力』のことを“感謝力”と名付けています。この感謝力を常に強く持てる人というのが、実は幸せに近づくことができる人なのです。

 なぜなら、常に感謝で満たされている人は、どんなことにも「ありがとう」と思うことができる人ですから、「まだ足りない。もっと欲しい」というような欲望は起こりません。つまり、Ⅱで述べたような“欲望”を抑えることができます。また、感謝で満たされるということは、優しい心で他人を見ることができるので、Ⅲで述べた“利他”も行いやすくなるでしょう。さらに、Ⅳで説明した“きれいな心”を保ち易くなります。感謝している人は、自分に悪しき心つまり怒り・妬み・うらみのような気持ちが起こってきたときに、感謝がそれを抑える側にまわってくれるからです。

このようにして、感謝は幸せに近づく様々な要素にプラスの方向に作用してくれるのです。ですから、この“感謝力”というものをいかにして強く持つか、様々な出来事に対していかにして感謝を見出すことができるかが大切なのです。

以上、幸せを創り出す5つの法則をご紹介してきました。この5つの行動をとっていれば、着実にあなたは幸せに近づくことになりますが、より強固なものにし揺るぎないものにするために、幾つかの大事なことを加筆しておきます。

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