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友達とは

「わたし、クラスに友達って言える子いない」

と娘が言うので、どきっとした。
のけものにされてる?
いじめられてる?
あらぬ予想がめぐる。

よくよく話を聞いてみると、
なぞなぞを出し合ったり、折り紙の交換をしたり、
遠足で一緒にグループになろうという子や、
休みの日に遊ぼうと誘ってくる子もいる。

え、それって友達っていうんじゃないの?と聞くと
どうも違うみたい。
「だって、いつも一緒にいたいって思う相手じゃないもん」

うーん、どうやら娘の”友達ハードル”がだいぶ高いよう。

ネットの辞書によると
【友達とは、互いに心を許し合って、対等に交わっている人。
一緒に遊んだりしゃべったりする親しい人。】

最近は、休み時間のほとんどを本を読んで過ごしているみたい。
笑いのつっこみなどで体に触れられるのがいや、
勝手に自分の私物やいす机に触られるのがいや、
相手の機嫌の良しあしをうかがっておちゃらけてみせたり、
相手の言動で、自分が嫌な気持ちになったりするのが面倒くさい、と…。
もともと特定の人と、ずっとかかわり続けるのが
苦手なタイプだと思っていたけど、ここまでとは…。

イヤなことをイヤ、と言うと、相手が変な顔をするからそれもイヤだと。

そこで、イヤなことがあっても我慢をする、じゃなくて
イヤなことに遭遇しないように距離を置いているあたりがなんとも。

心配しつつも、娘は自分の心を守る術をもっていて
素晴らしいと感心してしまった。

自分はそんなに自分に素直でいれているだろうか。
心地よい関係で居られる相手とだけ友達でいて良いのかも、
と娘に気づかされた。
ついつい私は相手の要望に合わせて考えてしまいがちだけど、
人付き合いの継続や深度は、自分にも選択権があるのよね。

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