VUCA(ブーカ)

VUCA(ブーカ)とは、ビジネスや市場といった世界における様々な不安定要素を示す4つの言葉の頭文字をとったものである。

変動性(Volatility)
不確実性(Uncertainty)
複雑性(Complexity)
曖昧性(Ambiguity)


変動性(Volatility)

IT技術の進歩とともに現代社会では、テクノロジーの側面以外にも様々な価値観や社会の仕組みなどが猛烈なスピードで変化している。このことは、先の見通しを立てることが難しくなっているという意味で、不安定要素と考えられている。
一方、こうした状況を逆手に取った新しいビジネスも立ち上げられており、それらは新たな価値観や仕組み、市場の創造につながっている。変動の速さに対応するには、普段から情報収集や柔軟な思考、斬新な発想などを追求することが求められている。


不確実性(Uncertainty)

年功序列や終身雇用といった日本型雇用が崩壊した今、雇用の安定が無条件で保障されることは減り、代わりに成果や結果で常に評価されるようになりつつある。
そのため、自己を取り巻く状況を的確に把握したり様々な情報を貪欲に吸収し、成果を挙げることが日常的に求められている。
成果主義と言えば聞こえは良いが、それは不確実性の証明であり、この現状は不安定要素の一つといえる。


複雑性(Complexity)

経済のグローバル化が一層進んだ現代社会では、一つの企業、一つの国で解決できる問題が極端に少なくなった。地球規模でパラメータが複雑に絡み合っているため、問題解決は単純ではなく、より一層困難なものになりつつある。
あらゆる事象が複雑性を持つようになったことから、
 ・絡み合ったパラメータを丁寧に解きながら問題の本質を探る力
 ・なるべく多くの情報を収集して分析する高い能力
 ・複雑に絡み合った糸をあきらめずにほどき続ける精神力
といったものが求められています。


曖昧性(Ambiguity)

地球規模で様々な要素が複雑に絡み合い、猛烈なスピードで変動し、その変動の先にも新たな変動が待っている不確実な現代社会では、こうすれば問題解決できる、これこそが問題を解く鍵だと断言できるものは一つもない。
懸命に探し当てた答えも、「これで合っているのだろうか」と試行錯誤して問題の本質を粘り強く探究していく根気がなくては前には進めない。「答えを見つけた瞬間に答えでなくなる」といった曖昧性も、現代社会を象徴する不安定要素の一つといえます。


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まとめ

一人の人間としては、その変化に闇雲に抗っても仕方がなく、きちんと対応し得る拡張性柔軟性を持ち合わせることが “VUCA” の世で求められるスタンスだと考えられる。デザインもきちんと拡張性を考慮する、環境変化に柔軟に対応する、制作作業は手戻り前提で取り組むといったことが必要である。

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