狩野モデル

このモデルは、競合と差別化する属性(魅力品質)と、顧客満足に不可欠な属性(当たり前品質)を区別する優先順位付けの方法である。
このモデルは、優先順位の高いUXを視覚化し、ユーザー中心の意思決定を行うための効果的な方法です。

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当たり前品質
「当たり前品質」とは、充足されれば当たり前と受け止められるが、不充足であれば顧客の不満を引き起こす品質要素。
テレビであれば、音量やチャンネルが変更できるといった基本的な機能のこと。


魅力的品質
「魅力的品質」とは、これが充足されなくても顧客が不満になりませんが、充足されれば、顧客に満足を与え、喜びをもたらす品質要素。
テレビであれば、3D視聴ができる、ディスプレイが透過するなどが考えられる。


一元的品質
充足に応じて顧客満足度が上下する要素。
一元的品質でも、競合より極めて高い品質であれば、魅力品質に匹敵するぐらいの満足が与えられる。
テレビであれば、超薄型や兆候解像度なディスプレイが考えられる。


無関心品質
充足でも不充足でも、顧客の満足度に影響を与えない要素。


逆品質
充足されているのに不満を引き起こす要素。
これは、生産者側は充足する努力をしているが、結果的に不満を与えてしまうこと。


まとめ

以前は「魅力的品質」であったとしても、時間が経過することで「あたり前品質」としかみなされず、満足度を高めることにはつながらなくなる要素も多い。
商品開発をしていると、魅力的品質に目が向きがちになることがある。
しかし、「当たり前品質」にも目を向けることが必要である。
UXデザイナーはそれぞれの要素がユーザーにとって、「狩野モデルの5つの要素」のどれに該当するか見極める力が重要となる。
当たり前品質が欠落していれば、どれだけ魅力的品質があっても不満を残す体験となる可能性がある。
ユーザーを理解し、総合的に品質を高められるように計画しなければならない。




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