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1. ある日突然上司がスウェーデン人

戻る→)0. スウェーデン人と働いて感じたこと

勤めていた会社が突然スウェーデン企業の傘下に。スウェーデン人やその他の国の人たちと一緒に働いて感じたことを記事にしています。

スウェーデン人が職場にやってきた

勤めていた会社がスウェーデン企業の傘下に入り、背の高いスウェーデン人が職場(IT部門)にやってきました。どうやら自分たちの部門のトップになる方らしい。ある日突然上司がスウェーデン人です。

その方は見るからに北方ゲルマン系でブロンズの髪に青い目、やや年配の男性です。温厚で優しい感じ。朗らかな笑顔でしっかり目を見て話をしてくれます。印象としては(国は違いますが)プロ野球ロッテにいたボビー・バレンタイン監督を思い出します。彼が職場のほぼ全員にとって初めて見るスウェーデン人です。

会話は英語

彼は日本語は話しませんがスウェーデン語に加え英語を話します。仕事の会話は突然すべて英語に。職場には留学経験のある若手従業員が数名いましたが自分を含めほぼ全員がまったく英語の経験なし(学校では習ったはずなんですけどね)。自分も既に良い年齢になっていたものの許してはもらえません。ノーチョイスで英語の学習は必須(必死)となります。

彼と周りの日本人とのコミュニケーションギャップを埋めるために英語が堪能な日本人女性が新しく雇用され彼の秘書兼通訳としての活動が始まります。(おかげでしばらくの間何とか凌げる。)


※2023年英語能力指数 ランキング(113か国)

スウェーデン: 6位
日本    :87位

☆なんとなく外国人は皆英語が話せそうな印象がありますが実はそうでもない。ヨーロッパなどでも英語がネイティブの国は少なくどこでも簡単には通じるわけではありません。その中でスウェーデンは英語能力が高い国の一つですね。

傘下に入ったスウェーデン企業は世界の多くの国でビジネスを展開しているのでグループ内の標準言語は英語と決まってました。でもほとんどの従業員が英語は第2外国語なのでグループ内標準語は「ブロークン・イングリッシュ」。難しい単語は使わないでした。

それにしても日本は少なくても中学・高校で英語を習ってるんですけど予想通り順位はあまり高くないですね。


スウェーデン人って人間みたい?

今となっては笑い話ですが最初の頃、全体会議でこの方が全員に向けスピーチをする、秘書の方がきちんと同時通訳してくれる、それを聞いている自分たちはこの方が何をしゃべっているのか普通に頭に入ってくる、なんて体験がありました。(秘書の方の同時通訳がすごい。)

日本人同僚(女性)は「彼が何言っているか分かるわ。スウェーデン人ってなんか日本人と同じで人間みたい!!」などとおっしゃり、まあ当たり前なんだけど(失礼な話なのですが)、確かにそうだなあ・・・などと納得してしまう自分もいて、とにかく大きなカルチャーショックの中、少しづつ距離は縮まってくる。

「上司」の概念が変わる

何はともあれ、この方が私たちのスウェーデン人に対する第一印象になりました。ある時、この上司と仕事の相談の際、たぶん自分が良いアイデアを回答できたみたいで、急に満面の笑顔になり「グレイト、グレイト、サンキューベリーマッチ、サンキュー」などと褒められ軽くハグ。それまで日本人上司から「ありがとう」や(もちろん)「ハグ」など経験したことが無かったので、なんか、職場での心持ちがちょっと変わった感じ?

職場の居心地が良い。日本特有のヒエラルキーな組織の中で、いつも上司との間には緊張感があり、ある意味超えてはいけない一線があったのに、急にそれが変わってフラットな組織に。

ここは天国か?(もちろん日本も良いところ)

春先の花見の頃、皆で夜桜お花見に。もちろんこの方も一緒です。彼にとって初めての花見、暗い中に浮かぶ満開の桜、皆で一杯飲みながら屋台のソウルフードを食す。ギターを持った流しの歌い手なんかもやって来て楽しく盛り上がる。スウェーデンでは(多くの国がそうらしいが)外でお酒を楽しむ機会が無いようで。そんなこともあり、すごく感動している彼は「ここは天国か?」などと日本の文化を楽しんでました。日本人としてはちょっと誇らしく。


ある日突然上司がスウェーデン人

Tips:
・会話は英語
・日本特有のヒエラルキー組織→急にフラットな感覚
・日本の文化もなんか良いかも


ベースはヴァイキング(外に出ていく歴史)

理解が深まるにつれて新しい気づきがたくさん。北欧はヴァイキングの国などと言われ寒冷な地で生き延びるために世界各地に出かけて行った歴史があります。英語力が高かったり異国の地にすぐに馴染んだりできるのもそんな歴史的背景があるのかも。日本は海に囲まれた農耕民族なのであまり外には出ていかない傾向かな。(でも来た人を温かくおもてなしできるのかも。)

同じスウェーデン人上司でも10年間で年下の方や女性の方などいろんな上司がいました。それに多くの同僚達も。もちろん日本人と同じようにスウェーデン人の中にも性格や考え方が違う方々がいます。派閥みたいなものがあることも分かり。でもとにかく最初の上司の方はスウェーデン人としての良い第一印象となりましたね。

スウェーデンにある「VIKING」名称と帆船

スウェーデン人と働いて感じたこと(目次)

0. スウェーデン人と働いて感じたこと
1. ある日突然上司がスウェーデン人
2. 英語が何とかなる人、そうでもない人
3. 英語にもいろいろあります
4. Attractive Work Place(魅力的な職場)
5. 自分のキャリアは自分で切り開く
6. ハードワークってほめ言葉?
・続く・・・




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