【私のイチオシ①】
(note公式様の「春の連続投稿チャレンジ」に挑戦中です)
今回は「私のイチオシ」について語らせて頂きたいと思います。
「イチオシ」つまり一番推しているものについて語るのは簡単なことではありません。なぜなら、推しが半端なく多いからです。全然「イチ」に絞れない。と言う訳で、何回かに分けて推し語りしていきたいと思います。
「私のイチオシ」まずはアニメ編です。
それはもう五万とある好きなアニメの中から一作、迷いに迷った末に選ばせて頂きました。
『SAMURAI7』
ご存知ない方でもタイトルを見ておおかた見当がつくのではないでしょうか。そう、黒澤明監督の名作『七人の侍』のリメイクアニメーションです。公開50周年を記念して2004年に作成されました。20年前の作品ですが今なお色褪せず心に残っています、と言うのはさすがに無理がありますね。
友人の勧めでDVDを借りたのが初見です。それはもうド嵌りしてベスト版全13巻を即座に買いに走り、飽きることなく見倒したものです。現在はアマプラでも見られるらしいです。
さて、ここから先はネタバレのオンパレードとなりますので、未見でこれから見てみようと思われる方はどうぞご注意ください。
『七人の侍』の完全リメイク版と思うとえらい目に遭います。初っ端から空中戦艦と飛行メカのド派手な戦闘シーンです。えっ待って『七人の侍』のリメイクって言いましたよね?MSみたいなロボットがビームぶっ放してるんですけど?『七人の侍』って時代劇でしたよね?驚いてる暇もなくいきなり主人公登場です。斬艦刀搭載の戦闘機で颯爽と現れ生身で一人で刀でロボ群をなぎ倒していき、最後は戦艦に特攻です。えっ待って?いきなり無双?主人公補正効きすぎにも程があります。
時は流れ舞台は農村に変わります。「野伏せり」という侍のなれの果てであるロボが傍若無人の限りを尽くし、米や娘を奪われ抵抗すれば殺され、農民達は蹂躙されるがままの日々を送っていました。
カンナ村もそんな農村の一つで野伏せりの襲撃に怯える毎日です。村長は窮状の打開策として、自分達のために野伏せりを打ち倒してくれる侍を雇うことを決意します。水分りの巫女という神聖な力を持った少女キララとその妹のコマチ、若い農民のリキチが村の代表となり、強い侍を求めて砂漠の果ての街に向かうのです。
ここからあらすじを全て語り尽くしたいところですが、そんな事をしていたら終わらなくなってしまいます。涙をのんで割愛し、主な推しキャラを紹介していきたいと思います。
カンベエ
まずは一人目の侍。この人がいなくては始まりません。ダンディズムと剣術知力に秀でた冷静沈着な大人の男です。人心と状況把握能力にも長け非の打ち所の無い完璧超人ですが、本人は負け戦の連続記録絶賛更新中と思っている節があります。物語最後の名台詞「勝ったのは農民だ」は原作通り。泣かせます。
ゴロベエ
カンベエが見込んだ二人目の侍。矢でも弾丸でも太刀の切っ先でもなんでも見切って、ギリギリで避けることに快感を感じている変態(褒め言葉)です。大道芸を生業にしていた次期があったので陽気で剽軽なところが魅力でもあります。戦死してからもリキチの支えになったり、カツシロウを導いたりとムードメーカーだった彼らしい生涯でした。
ヘイハチ
薪割りと利き米を得意とする陽気な若者。カンベエにスカウトされ三人目の侍に。いつも微笑みを絶やさず人当たりの良い好青年ですが、ある逆鱗に触れると糸目が開眼してもうひとつの恐ろしい人格が顔を覗けます。彼の感情に合わせて刀の柄に吊り下げたてるてる坊主の表情が変わるのが可愛い。
シチロージ
カンベエに古女房と呼ばれる無二の相棒で、彼の勧誘を受けて四人目の侍になりました。軽薄で飄々とした優男に見えますが、使命のために恋人を振り切って武士道を貫く熱い男なのです。キララとキュウゾウの確執に巻き込まれたり、カンベエの無茶ぶりに振り回されたりの苦労人です。
カツシロウ
カンベエを師と仰ぐ一途な若武者。容姿端麗でカンナ村に到着した際には村娘達の心を鷲掴みにしました。若干甘いところがあり、皆に助けられる場面が多いように思います。初実戦で動揺してるのに、それを怒鳴りつけるキララも無言でぶん殴るカンベエもちょっと酷くないですか?後に認められて五人目の侍になります。
キュウゾウ
カンベエを狙う強敵で幾度も鍔迫り合いを繰り返していたのに、伏線もなく突然味方に寝返ったので相棒だったヒョーゴも敵視していたキララも吃驚です。カンベエが平然と仲間に迎え入れたので六人目の侍になります。寡黙で冷徹、心の内をなかなか見せず最期までミステリアスな男でした。
キクチヨ
最推しです!機械の巨躯に馬鹿でかい太刀、頑丈さと怪力が武器。豪快に見えて意外に繊細だったり、喧嘩っ早いけど優しいところがあったり、騒がしいけれど気のいい男なんですよ。カンナ村での裏切り騒動の時の熱弁と男泣きはぐっとくるものがありました。この件があって正式に七人目の侍となります。コマチに求婚されて大喜びしていた辺りから推測するに、実はまだ16歳くらいだったのではないかと考えてみたり。終盤は大活躍で、皆を守るためにボロボロになっても戦う姿は誰より格好良かったです。ラストの「両足」を見たコマチも泣いたけど視聴者も号泣しました。
この記事を書くために一気に見返したのですが、やはり名作です。笑いあり涙あり縦横無尽に活躍する個性的な侍達のアクションと清々しいまでにドクズで最悪な敵。何もかも最高です。納得いかない部分も少しはありますが(リキチの妻だったサナエの心変わりや、カツシロウの身勝手な失望など)それも全部ひっくるめて『SAMURAI7』の魅力だと思っております。
「私のイチオシ」語り、今回はアニメ編をお送りしました。次回は特撮編です。もしよろしければまたお付き合いくださいませ。