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1 森林 男は薄暗い空間で目を開けた。 細かに巻く毛髪はただ伸びているだけのため逆…
3 アイリス アイリスは意地悪な質問だったかなと思い、ボサボサに見えないようにと、硬い…
4 アイリスの過去① そういう習慣なのだろう。同室の友人は、起きてさえいれば、いつも自分…
5 アイリスの過去② 「ああそうだ」 不意に思い付いたように、フィンリーが言った。 …
6 ソーヤとライマ① また来たな。 主人の背後に従者として立つライマは、ドアを開けて…
7 店の外の出来事① 特に良い話は聞けなかったな。 思いながら店を出て通りを歩いていた…
トキノツムギB面 城があり騎士がいる、中世ヨーロッパ風の世界。「魔法」はないが「魔術」はある。また、超能力のような力を持つものもいる。 王都中心には山があり「管理者」が眠っていると言われており、山全体が聖域とされている。 前回までのあらすじ 王宮に騎士として勤めるソーヤは現在の、管理者の山の担当者。ある日、管理者の山で見知らぬ瀕死の青年を見つけた。青年はその後ずっと眠り続けており、このままの状態が続く場合、この青年をどうしようかと思案している。 王宮がある王都に
9 ソーヤ邸 不意に慌ただしくなった邸内に、ソーヤは部屋から顔を出した。 ちょうど廊下…
10 アイリスとの出会い 大学入学のためにリアンが寮に入ったのは、入学一週間前だった。…
騎士がいて王宮があり、魔法や特殊能力が存在する中世ヨーロッパ風の世界。王都の中心には管…
11 管理者① とても爽快な気分で男は目覚めた。 前と同じ場所のようで、相変わらずベージ…
12 管理者② 騎士の答えを聞いている時、あの声が男の頭に響いた。 〝そこに行きましょう…
13 モリビト① 男は管理者から名前をもらったようだ。 “あなたのことをマルクと言ってま…
14 モリビト② 外へ出ると、ランプがついていたテントの中に比べ果てしなく真っ暗で、夜空だけが薄白く見えるほどの星の量だ。じんわりと聞こえる虫や鳥の声を聞きながら空を見上げていると、それだけで少し落ち着いた。 〝私は管理者様と共に、何人ものモリビトの出現を見て来ました。街に住んでいた方が山に来て急になることもあれば、別の国から旅に来た方がなったこともある。この山でひっそりと暮らした方も、街で暮らした方もいる。名乗った方もいれば、名乗らなかった方もいます。モリビトとは管理