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心に文字を積もらせて 不器用にハンドルを回し カプセル入りの文字を カタンコトンと落とす …
別に生きるために書く訳じゃない でも書かないと生きられないじゃないか それは具体的な僕が …
僕は僕が欲しい言葉を皆に投げるのだが 僕が欲しい言葉は当然返っては来ないのだが 欲しいも…
どこまでが自分の場所で どこまでが自分の時間で どこまでが自分であるか わからないような曖…
朝と昼の間とか 空気がしっとりとした夕方とか 明け方前の夜中とか 紐が切れた腕輪みたいに …
夕日を見るためにビルに登る エレベーターの前では 携帯を見ながら男性が鼻歌を歌っている ビ…
どこにも足場がなくなる夜 君に触れて僕を確認し 君の最初の内側を味わって 僕の形を確かめる 僕たちには表面があるから 君は僕からこんなに遠くて 僕も君からとても遠い そんなまどろっこしさは 朝日が差せば消えてしまうけど 僕は 僕がいることを赦されたいと思ってて 朝も昼も夜も やっぱり君を探している
愛と悪とを天秤にかけると どうしたって悪が重い 愛は世界中にあり 悪は個人にある 愛はストー…
友達からの返信がやっと来たと 君は僕の隣で携帯を見てて 花曇りの空から差す薄日は スポット…
思い出したこと まるで触感のある淡雪のように 掴んでいた言葉が消えたこと 思ったこと 深い…
眠りに落ちそうで落ちない時の 現実と夢とのあわいの幻想は 何かに乗って流れてくる 誰かの 現…
落としたフォークを拾ったり 洗面所の電気を消したりする時の 紙で指を切ったくらいの痛痒さや…
ここでこんなことがあったから次にこうなって こっちを選んでも良かったけどこれにしたんだ …
僕の中に あったとも知らなかった種から伸びた蔓が 絡みつく 抱き込む 拘束する 僕の睡眠時間を栄養に 湧き生える言の葉を 千切り破り闇に溶かす そうして待っている いつか咲くか枯れるだろう そうすれば きっと見えるようになるだろう