大学時代
18歳の春。これまで家を出たことのなかった自分が愛媛で一人暮らし。
期待とワクワクもあったけど、不安の方が大きかったかな。
両親が引っ越し先まで来てくれて、「ほな帰るわな」。当面の小遣いと野菜とか米を置いて帰ってしまった瞬間の物悲しさと部屋から見える夕日は今でも忘れない思い出だ。
ま、寂しいのは最初だけで、ほんと充実した学生生活だった。
専門科目は地質学。入学した翌春に阪神大震災が発生し、その時に動いた断層のメカニズムを研究するのが、その後の大学院を含めた自分の研究テーマとなった。
入学年は色々あったな。夏には記録に残る大渇水。普段より水不足がちな瀬戸内、この年は異常だったな。
一番ひどい時は朝夕1時間ずつしか水が出ない。トイレ用と風呂用の水だけ毎夕溜めに帰った思い出。夏だったから水を浴びればよかったけど、冬だとしたら大変なこと。
洗濯、掃除、炊事、様々な契約、アルバイト、いろんな人生経験をした学生生活。もちろん、恋愛もお酒も。
いい思い出がほとんどだけど、今思い出してもほろ苦い思い出や忘れたい思い出もたくさん。
全て良い経験。今の自分の糧になっている。
地質学でも山を登り、沢を登っていたが、サークルでも山に登る活動を。ハイキング部というかわいい名前だったけど、結構本格的な山登り部だった。
愛媛の石鎚山は数えきれないほど登った。新居浜の別子銅山から3日くらいかけて縦走したことも。
九州は由布岳、九重連山、霧島連山、中国の吾妻比婆山、アルプスでは白山と白馬岳。
山って人生と一緒かなと思う。
苦しい登りを耐えたら、美しい景色と達成感がある。
山登りを経験できてよかった。
あれから25年あまり経ったが、今もなお山の独特な香りは覚えている。あと、雪山の静けさ。
また登りたい。体力づくりしないとね。
色々なことを考え、体験できた大学生活。
かけがえのない時間だ。
あの頃に戻ってみたいな😄
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