断言するのは正義なのか~曖昧フィードバックの効果~
どうも、ともぞう(@tomotin2222)です。
ライティングの教材や本を読むと、必ず「言い切りましょう」「断言しましょう」という旨のことが書いてあります。
たしかに、「この教材は効果があるかどうかは人によります」というよりも「この教材は絶対に結果が出るノウハウです」と言い切った方が自信を見せるという意味で効果がありそうですよね。
でも、世の中には言い切れないモノゴトの方が多いですし、気の弱い人(僕も気弱な人です)は断言することに躊躇してしまいますよね。
そこで朗報です!
「断言した方がいい」とは言い切れない
実は、「断言した方が良い」とは言い切れないということがわかって来ました。
根拠となるのはニュージャージー大学のエリン・ブレッチャー博士たちの実験です。
ブレッチャー博士たちはスニーカーに対する広告予算を投資するさい、表現によって投資額がどう変わるのかを調べました。
その結果、
「この広告は必ず成功します。だから広告予算をもっとつぎ込みましょう」
と言い切るよりも
「広告は効く時と効かないときがあります。なので確実に効くとは言い切れません」
と曖昧な表現をした方が投資額が多いことがわかりました。
これを心理学用語では「曖昧フィードバック」と呼びます。
何かの専門家であるなら断定よりも曖昧な表現の方が共感を得やすい
情報発信ビジネスの場合、何かの専門家として情報を発信するポジションの方も多いと思います。
そんなときには、曖昧な表現を使った方が共感を得やすいということもわかっています。
それを証明したのが下記の実験です。
架空のレストランについて以下2つのレビューを見せて、それがどんな印象を持つかを調べました。
そして、「これは有名な料理研究家が書いたものだ」と伝えたところ、「2」の曖昧な表現の方が大きな影響を与えることがわかったのです。
つまり、あなたが何かの専門家の場合、必ずしも断言が説得力を高めるわけではないということです。
言い換えると、あなたが専門家であれば、あえて曖昧な表現を使った方が説得力を増す可能性が高いということです。
なので、あなたが専門家として情報発信をするのであれば、断言できないことは無理に断言しなくても良いということですね。
そもそも、専門家になればなるほど、断言できることってなくなりますし。
注意点。無名の人は曖昧な表現をすると評価が落ちる
ただし、注意点があります。
それは、あなたが無名の場合、曖昧な表現をすると評価が落ちるということ。
先ほどのレストランのレビューの実験のとき「これを書いたのは無名のブロガーです」と伝えた場合、評価を落とす結果になったそうです。
なので、曖昧フィードバックを使う場合は、読者さんからの信頼を得てからの方が良いようですね。
「断言するのは正義なのか」まとめ
このnoteでは、「断言することが説得力を増す結果に繋がるとは限らない」ということをお伝えしました。
これを曖昧フィードバックと呼びます。
では、どんなときに曖昧フィードバックが効果的なのか。
それは、あなたが何かの専門家として情報発信をするときです。
逆に、あなたが読者にとって「無名の人」である場合は、曖昧な表現を使うと評価を落とす結果に繋がるので要注意です。
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