”新しい夢を叶えに” ラブライブ!スーパースター!!2期第6話「DEKKAIDOW!」感想
2期第6話「DEKKAIDOW!」の感想です。オニナッツがマニーにこだわる理由が明らかになるとともに、Liella!はついに9人に。いよいよラブライブに挑む体制が整いました。
(ヘッダー画像引用元:ラブライブ!シリーズ公式Twitter)
きな子の故郷へ
6話は1年生がきな子の実家である北海道で合宿をするところから始まります。移動にバスを使っているようですが、さすがにこれは夜行バスではないですよね?都内から函館まででもバスで17時間かかります。おそらく空港からきな子の実家(富良野?)までの移動ですよね…。
北海道でもオニナッツは1年生の練習風景を撮影しながら、センセーショナルなタイトルで再生数稼ぎを目論見ます。きな子ちゃん、「Liella!解散…」まで読んでおきながらオニナッツを問い詰めないのおかしいでしょ。どんだけ鈍感なのよ。オニナッツが1年生と2年生を分断しようとしたのも納得ですわ。
そして唐突なレジェンド声優の登場…。光彦、ピカチュウ、チョッパー、ハナちゃん。すごい人連れてきますね。ところで2期でまだ理事長が1回もしゃべってないですが、朴さんはもう出ないんでしょうか。学校の問題が1期でほぼほぼ解決しちゃったので、出番がないのかもしれないですね。
夢と挫折
さて、オニナッツは炎上商法に手を染めようとするほど、マニーを稼ごうとしています。なぜ彼女はそこまでマニーにこだわるのか。それは夢がなく、お金を稼ぐことくらいしか目標を見出せなくなっていたから。前回の記事では家庭の貧困だと予想しましたが外れてしまいました。この展開を予想できた人はほとんどいなかったんじゃないでしょうか。意外にも心の中の根深い問題でした。後ろ向きな理由の割には、かなりマニー稼ぎに躍起になっているため、ちょっとこの理由はピンとこなかったですね。これが社会人の言うセリフならまあわかるのですが。高校生で夢を諦めるにはちょっと早くないか?とアラサーの筆者は思いました。
今までもオリンピックの金メダルやノーベル賞、モデルなどいくつもの夢を見てきたものの、悉く挫折。1話でのきな子へ向けてのセリフも、いろいろなことにまずは挑戦し、夢破れてきたオニナッツだからこそのセリフだったのでしょう。夢の夢を見て「嫌な夢…」とつぶやいてしまうのは切ない。そして今やっているLTuberもうまくいっているとは言えません。そうしたなかでオニナッツをLiella!に誘ったのがかのんです。自分の挫折経験も話しながら、スクールアイドルという新しい夢をオニナッツに提供するかのんの言葉にはグッときました。
これはこれでもちろんアリなのですが、やっぱり主人公だからか優遇されすぎな気がしますね。たしかに、今回の1年生の別行動をいちばん気にしていたのはかのんでした。なので1年生の様子を見に行ったのもわからなくはないのですが、ちょっと脚本が強引な気がしました。やはりすべてのメンバーの加入にはかのんが関わっていないとダメなのでしょうか。今回の展開なら1年生が誘う方が自然な気がしますね。
父の忘れ物を届けに行くついでに、というのが大義名分なのですが、基本的に家で仕事するはずの翻訳家が北海道に行くというのがすこし不自然です。まあ文芸翻訳なら作品の舞台を見ておくとかありえなくもないですが、産業翻訳なら家から出ることはほぼないです。その辺の細かい設定は明らかになっていないのでなんとも言えないですが、無理矢理かのんを絡めたいがための脚本のように思えました。
ビタミンSUMMER!
6話の挿入歌、ビタミンSUMMER!。歌詞はすごくイケイケでパリピっぽさもあり、言葉遊びも多く含まれています。ステージも衣装も電飾たっぷりで派手。渋谷の夜をイメージしたのでしょうか。とにかく夏の楽しさ、スクールアイドルの楽しさが伝わる、夏美の初参加&初センター曲にふさわしい曲ですね。クラップもあるし、ライブで盛り上がる曲間違いなし。ただしカチューシャはぜってえ買わねえぞ。
Go!!リスタートみたいなバンドサウンドのほうが個人的には好みですが、こういう打ち込み主体の曲もいいですね。それでいてこの曲はキーがDmとマイナー調なのがポイントになってます。これが夏の夜の賑やかさとあっという間に過ぎ去る時間の切なさを両立させています。マイナーキーなのに明るく聞こえるアレンジ好きなんですよね。これと曲調全然違いますけど、スピッツのチェリーも同じような理屈です。曲全体ではCメジャーですが、サビはAmのマイナー進行。なのに全然暗く聞こえない。
そしてこの曲は文化祭の曲なんですよね。曲に入る前の円陣の2年生部分は1期8話のWish Songと合わせていました。1期では文化祭は8話でしたが、2期では6話。2期では東京大会の先があると考えると、このくらいの時間の進み具合が妥当といったところでしょうか。
この曲をきっかけに、オニナッツはLiella!として新しい夢を見つけます。劇中では明言されていませんが、それはまずスクールアイドルを楽しむこと、メンバーとともに上を目指すこと、お客さんを楽しませることなどさまざまなことが含まれるでしょう。新しい夢を叶えるため、オニナッツが今後どう動いていくのか期待が高まるところです。
次回はUR葉月恋。恋ちゃんがゲーム課金で廃人になるのか、貧乏生活で住む場所に困り都市再生機構のお世話になるのか――。1期の「チェケラ!」と同じでギャグ回と思わせながらけっこうなシリアス回の可能性もあります。いずれにせよ久々の恋ちゃん回楽しみですね。