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”追いつけ、追い越せ――。” ラブライブ!スーパースター!!2期第5話「マニーは天下の回りもの」感想

2期第5話「マニーは天下の回りもの」の感想です。四季メイが加入して8人となったLiella!。1年生が増えて嬉しそうなきな子ちゃん可愛いです。今回はオニナッツ回ですね。毎回この感想記事を書くのに本編をかなり見返すんですが、何度も見てるとオニナッツのセリフとか口癖がだんだん好きになってしまいますね。ふだんリモートワークなので、家でずっと「オニナッツゥゥゥ~~~~~」って叫ぶヤバい大人になりつつあります…。
(ヘッダー画像引用元:ラブライブ!スーパースター!!2期5話より)

金の亡者・オニナッツ

1話で名言を生み出したかと思えば株で大失敗し、バイト戦士としてひたすら肉体労働をこなした結果、女子高生なのに腰痛持ちとなってしまった鬼塚夏美。ここまで全くと言っていいほどLiella!に加入するフラグすらなかったオニナッツですが、ようやくLiella!との接点が生まれました。よかったよかった。このままだと腰痛キャラになるところでした。

オニナッツがLiella!をプロデュース(引用元:ラブライブ!シリーズ公式Twitter

5話はオニナッツによるLiella!のプロデュースを軸に話が進んでいきます。その目的はひとえにマニーのためです。1話から自信満々だったのでLTuberとしてそれなりの活躍をしているかと思ったのですが、蓋を開けてみれば登録者数は68人、各動画の再生回数は数百回程度。LTubeが現実のYouTubeと同じだとすれば、収益化にはチャンネル登録者数が1000人以上必要なのでLTuberとしての収入はなかったということがわかりました。

そんなオニナッツが登録者数・再生回数増のために目を付けたのがLiella!の人気。Liella!とコラボすることで自分のチャンネルを収益化し、金儲けをしようという算段です。しかしその目論見はすみれに見破られてしまいました。

この役割がすみれというのは適任でしたね。CEOやプロデュースという言葉にすらピンとこなかったかのんや千砂都と違って、小さいころからショウビジネスの世界で生きてきたすみれ。契約書の内容に不信感を抱いていたのも彼女だけでしたし、契約とお金の重要性がわかっていたのでしょう。動画の収益といっても、他のメンバーはせいぜい数千円くらいだと想像していたのではないでしょうか。自分たちが生み出す金額の大きさに気づいていなかったようです。

ここからが本題ですが、なぜオニナッツはマニーにこだわっているのでしょうか。表面上は今のところただの金の亡者にしか見えませんが、かのんに言わせれば「何かある」のです。毎度毎度、かのんちゃんのこのエスパーじみた感の鋭さには驚かされます。1期の恋ちゃんの問題もこないだの四季メイの関係性も、かのんちゃんにかかればすべてお見通しです。さすが主人公…。

このままじゃただの守銭奴スクールアイドルになりかねないオニナッツ。マニーにこだわる順当な理由として考えられるのが、純粋に「お金がない」から。オニナッツの実家と思われる建物には、「鬼塚商店」という古い看板がかかっていました。左側には「(株)オニナッツ」の看板が被せられていたので、今は閉店しているか、そうでなくても経営の厳しさがうかがえます。

いくら高時給とはいえ、引っ越し作業は女子高生がやるようなバイトではありません。「家計を助けるため」ぐらいの理由がなければ、マニーに異常にこだわることの正当性を担保できないのでは…。これで単に「本当にマニーが好きだから」とかいう理由だったら、それはそれで笑っちゃいますが。

余談ですが、2期生発表当初からオニナッツとすみれの類似点がけっこう指摘されていました。2人とも自分の目的のためにスクールアイドルを「利用」しようとしたことは共通していますが、すみれの「主役になりたい」とオニナッツの「マニーを荒稼ぎしたい」では与える印象が全然違いますね(オニナッツは6話まで真意がわかりませんが)。すみれちゃんは最初こそアレでしたが、ノンフィクションを経て急成長してますし、そろそろ不遇な扱いやめてほしいなあ。今回だって四季が助け舟出さなかったらまた孤立しそうでしたよね…。

Liella!の日常

1クールアニメは枠が限られるので、1年間くらいの長期アニメと比べるとメインテーマと関連性が薄いエピソードは削られがちなんですが、今回はオニナッツプロデュースによる「Liella!の日常」ということで、ゲームを通してキャラの日常的な表情が見られて楽しかったです。こういう感じのスピンオフ無限に作れそうなのでどこかでやっていただきたい。あと突撃ロケでキャスト版もやってほしいです。

カメラで慌てふためくかのんちゃん(引用元:ラブライブ!シリーズ公式Twitter

大富豪の「スぺ3返し」とかリアルでしたね。劇中では可可が大富豪でしたが、中国でもルールは同じなんでしょうか。8人で都落ちアリだと平民にジョーカーやエースが来る可能性も高いので逆転できそうですが。運が悪いかのすみコンビのやり取りも面白かったですね。パフォーマンスではあんなに素敵な笑顔なのに、ふつうにカメラ向けられると慌てふためくかのんちゃんめっちゃ可愛いです。いくら狭いとはいえ頑張れば部屋に入りそうですが、どちらかというと動画撮影の演出的な面があったのでしょうね。

ゲームに夢中な恋ちゃん(引用元:ラブライブ!シリーズ公式Twitter

なかでもやっぱり恋ちゃんです。もともとお嬢様だったのと、直近では学校運営でお金に苦労していたということもあって、ゲームに触れる機会がなかったのでしょう。久しぶりに楽しそうな恋ちゃんが見られてよかった。このまま課金沼にハマってオニナッツよろしく「マニーですの~~~」とか言い出したら笑う。

リエラのうた

今回は恋ちゃんの「迷宮讃歌」。ストリングスを基調としているのは1期と同じですが、メロディやアレンジがどことなく中世ヨーロッパのメルヘンな雰囲気を演出していました。これまでの曲もそうですが、2期のリエラのうたは個人的にツボが多くて嬉しい。これをオニナッツがどう歌うのか楽しみです。ライブも期待できる。1stみたいに各公演で変えるんだったら全通しなきゃ…。

恋ちゃんとチビ(引用元:ラブライブ!シリーズ公式Twitter

となると、残りは千砂都、四季、メイなんですが、四季メイでペアにするのが順当なのでちーちゃんだけ1人になるのでしょうか?それともかのんちゃんだけ2回目登場とか。これも予想がしにくいですね。

「2年生と1年生」

オニナッツの謎が深まるのと対照に浮き彫りになっていくのが、2年生と1年生の実力の差。これまでもきな子が自分の実力不足を痛感する場面が幾度となくありましたが、新たに加入した四季メイもそれは同様でした。結果的にそのことが夏休み中の別行動につながっていきます。そういった意味では、5話は2回目の「2年生と1年生」回だと言えるかもしれませんね。

練習でヘトヘトのきな子とメイ(引用元:ラブライブ!シリーズ公式Twitter

こうした1年生の想いを受け入れたのが部長の千砂都。言うまでもありませんが、これは1期5話でのちーちゃんの別行動を踏まえての対応です。かのんちゃんとの差を感じて別行動をとった昨年の自分と今の1年生を重ねたのでしょう。ただ現実的なツッコミをすると、実力の差があるからこそ2年生が1年生をしっかり見てサポートをしてあげたほうがいいに決まっていますが。

ラブライブシリーズ初の学年進行モノであるからか、2期ではこの学年の差というものをかなり意識しているようですね。キャッチコピーも”追いつけ、追い越せ――。”ですし。5話は四季のダンス、メイのピアノ、きな子の作詞という1年生の才能要素が明らかになった回でもありました(オニナッツはプロデュース=衣装?)。過去シリーズでは劇中で一部メンバーだけでの楽曲もありましたし、6話挿入歌は1年生曲かもしれないですね。

そして劇中と同じくキャストにも2期生と1期生の差があることは確かです。1期生は地獄の詰め込みスターラインを経験しているので。去年の1stは初日が10月末でアニメ終了からあまり間がありませんでしたが、3rdは12月から。2期生の実力を高めるための準備期間なのでしょうか。アニメもリアルも、2期生が1期生にどのように追い付き、追い越していくのか――。今後の展開が楽しみです。


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