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大きな木(著者:シェル・シルヴァスタイン)

大きな木
著者:シェル・シルヴァスタイン
訳者:村上春樹
初版:2010年

いつでもそこにある木。成長し、変わっていく少年。それでも木は、少年に惜しみない愛を与え続けた・・・何度でも読み返したい、シルヴァスタインのロングセラー絵本。(出典:あすなろ書房 HP)
http://www.asunaroshobo.co.jp/home/search/info.php?isbn=9784751525401


「物語のかたち」
最初は、いま空から落ちてきたばかりの雨粒のような透明で小さな美しい粒が1つ。そのうち、一気に鋼色に染まって固くなり、水分が抜けていくようにしおれてさらに固く固くなっていく。小さくて深い土色。たくさんのしわが入っている。まるで、水分が抜けてしまった植物の種のように見える。

※この本は絵本です。最初に読んだ時、絵があることで「物語のかたち」が見えませんでした。文章だけの状態にしてから読むことで見ることができました。どうやら、絵があると「物語かたち」が見えなくなるようです。これは、私にとって新たな発見でした。


 読み進めていくうちに、後ろめたい気持ちになり、胸が苦しくなります。これまで、自分がまわりの人からかけてもらった愛情を思い出して、それに対して自分が無頓着だったことを自覚するからかもしれません。しかし、私は2児の母ですが、自分がかけた愛情に対して無頓着であってくれた方が、絶対的な空気のような存在になれている気がして安心します。そう考えると、胸の奥がほんのり暖かくなったような落ち着く気持ちになれます。


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