現代音楽史 / 沼野雄司(前編)
この本は「現代音楽」と呼ばれる西洋クラシック音楽を主なルーツとして20世紀に入ってから制作された音楽の歴史を扱っている。現代音楽は、しばしば難解と言われていて、実際に大抵の人にとって聞いていて楽しいものでないと思う。例えば有名な作品のひとつで奏者が一切楽器を演奏しないジョンケージの4分33秒など、もはや音楽ではないと捉えられても不思議でない作品も多い。この本を読んで、聞いていて意味不明でつまらなかった現代音楽が突然面白さがわかる、美しく感じるようになるわけでもないけれど、諸々