君がいないとさみしい

 八月十五日(月)砂原

 夕食後に屋上へ行き、ギターを抱えた野田君と夜中十二時頃まで語らうのが日課になっていたのだが、なぜか昨日は野田君の姿が見えなかった。
 痛風が治ったこと、そして片想いしていたゼミの女が男と別れたらしいことを話したかったのだが、一時間待っても彼は現れなかった。病室を覗いても不在だったので、仕方なく十一時までテレビを見て寝た。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?