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久しぶりに歯医者に行った話

先日歯医者さんに行って来た。三ヶ月に一度の検診の為だ。
子供の頃は歯医者さんが大嫌いだった。とにかく怖かった。口の中に器具を突っ込まれ、時には歯を削ったりもする。あの音も嫌いだった。
しかし30歳になり、親知らずを四本も抜いた僕にもう怖いものなど無かった。

相変わらず機嫌の悪そうな受付との会話を済ませ、待合室に通される。
高級感だけあって、座り心地の悪い椅子に座る。「この椅子はネットで買ったのかな」なんてどうでもいい想像をしていると名前を呼ばれ診察室に通される。

簡単な挨拶を済ませ、検査を受ける。
診察中いつも考えるのが「この歯科助手の方に、僕はどう見えているのだろうか?」ということだ。おそらく間抜けな感じに写っているんだろう。
中途半端な角度の椅子に座り、普段では考えられない位口を開けた男だ。
そもそも日常で、他人の口の中を覗くことがない。
僕は他人の口の中を覗きたいと思ったことがないし、これからも思わないだろう。

検査を受ける間他にも色々と考えた。
「この歯科助手さんは時々辞めたくなったりしないのだろうか?」
「仕事をしていて嬉しいことは何のだろうか?」
「そもそもなんで歯科助手になろうと思ったのだろうか?」
など、聞きたいことが次々と頭に浮かんでくる
この後この歯科助手さんとお茶飲みに行ったら、多分二時間くらい話せるんじゃないかと思うくらいだった(もちろんそんな勇気は無かったので、何食わぬ顔で診察を受けた)。

無事に診察を終え帰路についた。
再来週の予定が一個出来たのと、20分位の検査で二千円請求されたこと、歯科助手さんに聞いてみたいことなど、諸々の疑問を抱えて帰路についた。
いつかこの疑問が解消されたら嬉しい。聞いてみたい事が有るというのは、人と話したい欲みたいなものが高まっているのだろうか?
だとしたらそれは良い事の様に思える。
勇気を出して聞いてみようか。
もちろん聞き方も考えないと変な人になってしまうので注意が必要だ。

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クリハラトモヤ
何か美味しいものでも食べます。