ゲインステージングについて

ゲインステージングっていう言葉が最近DTM界隈でで流行ってるみたいなので、ちょっとそのお話をしようと思う

SNSやこのNOTEの記事を見ていて、ゲインステージングって言っても様々なとらえ方ややり方があるんだな、と日々感心している
実際ゲインステージングって何?意味あるの?それはゲインステージングとは違う、などを目にした
どれが正しいか、というのは今回はおいておいて自分がゲインステージングについてどうとらえているかをまとめる


やったほうがいいか、やらなくてもいいか?

やったほうがいいがやらなくてもいい。自分はやったほうが作業が早いからやる。別にやらなくてもできなくはないし、やらなくても問題なく作業できる人はいる

ゲインステージングって何?

人によって考え方は違うけど例えるなら
・漫画家やイラストレーターが顔を書くときに〇描いてその中に十描いてから描き始めるアレ
・飲み会に来てチューハイが飲みたい気分だけど乾杯の時に飲むビール
・ハンバーグを作る時にオーブンで中まで火を通す前にフライパンで表面を焦がすアレ
こんなイメージ

ミキシング作業に取り掛かる前にざっくり完成図をイメージするために行う作業だと自分は師匠に教わった
ゲインステージングをやってみて、問題がないならミキシングは終了だ
即マスタリングしていい
でもほとんどの場合、これだけだと色々問題点が出てくる
その問題点を解決していって最終的な完成に近づけていくのがミキシングと呼ばれる作業である
音量バランスはいいのになんかかっこよく聞こえない部分があるのをミキシングでどんどん修正していくんだ
この「音量バランスがいいのに」という前提がないと、ついつい人間はフェーダーを動かして大きな音にしたくなる
不思議なことに大きい音はいい音に聞こえちゃうんだよね
そうじゃなくて、同じ音量なのに何故か大きく迫力があるように聞こえるのがかっこいい音だ、って考えちゃっていいよ←いいすぎかも

基本的なやり方

各トラックのフェーダーが0の状態で音量のバランスがそこそこいい感じに聴こえるようにプリフェーダーのみで調節する
具体的な方法は、VUメーターを使って、フェーダーが0の状態の時に-18dBFSになるようにプリフェーダーを調節する

俺流のやり方

すべてのトラックをフェーダーが0の状態の時に-23LUFSになるように調節する
何故かというと、昔はVUメーターは人間の耳と近い音量の感じ方をするよねって言われていたけど、実は違うんじゃないかって最近言われているんだ
スネアドラムみたいにアタックが強い音だとその感覚は大きくずれる
結局そういうトラックは耳で調節しなくちゃいけなくなっちゃうのが従来のやり方の問題点なんだよ

そこで自分が使うのはラウドネスの規格であるLUFSだ
マスタリングでよく耳にすることがあるかもしれないけどミキシングやゲインステージングで使っちゃいけないという決まりはない
この規格を使ってすべてのトラックの音を「同じラウドネス」にしちゃうんだ
同じラウドネスなんだからすべて同じ音の大きさに聞こえるはず
でも、そうすると同じくらいの音の大きさなはずなのになぜか聞こえにくいトラックが出てくるんだよね
これはどういうことかというと聞こえにくいトラックが問題のあるトラックだ、ということだ
それが周波数帯に問題があるならEQ
ダイナミックスに問題があるならコンプレッサー、トランジェントシェイパー
リッチさが足りないならサチュレーター、ディレイ
そうやって音をどんどん力強くかっこよくしていくと曲のミックスは完成に近づいていく

-23LUFSなのはキックやベースに十分なヘッドルームを確保するためにこの数字にした
-18LUFSだと-18dBFSよりも低音が大きくなりすぎちゃうんだよね
また、それをまとめたときに-14LUFSを超えちゃっうこともあってマスタリングの時に色々めんどくさいことになる
別に-22でも-24でもいいと思う

使用するプラグイン

俺流ゲインステージングに使用するプラグインを紹介するよ
なんと無料プラグインなんだ
それはMeldaProductionのMLoudnessAnalyzerだ

左上のTargetのところを-23にしてしばらく再生して(サビとか楽器が多くなっているところがいい)
Auto Gainをポチってすると完成
ね?簡単でしょ?
これを各トラックで行うと、もうそれだけでゲインステージング終了

やっぱメルダは最高だよ。俺の推し
無料版は多少機能制限があるけど全く気にならない程度
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最後に

ゲインステージングは各トラックをバラバラに聞いてもしっかり曲の完成形が見えている人には必要ないよ
逆に、ミキシングどうやろうかな?って迷う人はこのゲインステージングという作業はとても頼もしいマイルストーンになることだろうね

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