なぜ、「多様性」を確保したのに組織がうまく回らないのか 醸造#1
1 多様性の分類
組織における多様性が叫ばれて久しいが、ここでの「多様性」の意味には注意を要する。
多様性は、大きく2種類に分類することができる。
生物学上の性別、年齢、人種など外形的に容易に認識可能な多様性(形式的多様性)と、個々人の考え方、価値観、職歴、スキルなど外形的には認識困難な専ら当該者の内面的な多様性(実質的多様性)である。
前者は表層の多様性、後者は深層の多様性と呼ばれることがある。
これまでの研究により、組織の能力にポジティブに寄与するとされているのは