変わらないために変わる。
現代は変化の激しい時代だと言われる。科学技術の発展と共に社会環境はどんどん変わるし、それに伴って人々の価値観もどんどん変わっていく。
自分の周りを見渡すと、こうした変化に対応するのが得意な人、苦手な人、恐怖を感じている人、特に何も考えていない人、いろいろな人がいる気がする。私はどうだろうかと考えると、変化への適応は比較的早い方だとは思っているが、それを積極的に自分から取りに行こうとまで思っているかというと、それは正直わからない。どちらかというと、「変化することが面白いから変化している」のではなく、「変化しないとまずいことになるから頑張って変化しようとしている」感覚だ。
このような自分自身の今の生活や過ごし方を何かしら変化させることにはリスクがあったり、馴染んだやり方を手放して新しいものを取り入れるのが怖く感じる側面がある。それは、その人が置かれている状況によっても変わるだろう。1人1人の性格的な側面もあれば、年齢的な側面として、若い頃は新しいものに興味を持てるが、年齢を重ねると新たな学び直しをする負荷に思い至って変化へのモチベーションが下がることもあるだろう。
しかし、変化に対する人間としてこれらの特徴的な反応がある中でも、実際には時代に適応して生きていく必要があって、自分自身の変化や社会環境の変化を受け入れていかなければならないことは事実だ。一方で、その変化によって失うものがあるかもしれないというリスクがあることもまた確かだ。
最も難しいが大事なことは、「時代に適応しながら生きていくために、何を変え、何を守るのかを適切に見極めること」であって、それは個人においても組織や集団においても大変重要なことだ。個人が歳を重ねたり個人が集団化していくと変化に対する抵抗力が高まっていく状況に対して、それは人間の性質として仕方ないこととして受け入れつつ、それでも新しいものを取り入れながら大事なものを選び取って残す取捨選択をしていくこと。言わば、「変わらないために変わる」ことが大事なのだ。
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