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素晴らしい研究室生活を送らせていただいたのです。
修了式と学位授与式を終えた。
この6年間、研究室での学生としての生活を送ってきて、色々と感じたことがある。
研究室生活の中でよかったなぁと思うことは、自分にとって色々と新しく貴重な体験ができたことだ。
例えば、学会発表や論文投稿に取り組ませていただいた。
自分の研究として取り組んだ、成果にもならないと思えるような小さな内容について、先生方や先輩方のご協力のおかげで何とか発表できるクオリティにまで上げてもらって、学会発表に臨んだ。初めての国内学会、初めての国際学会、それぞれ少し種類が異なる緊張感があったが、学生の身分であることから、旅費については全て研究室持ちで(最近は自分の研究費だが、それも大元を辿れば自分のお金ではない)経験できたことは、大変ありがたいことだと思っている。
また、自分としては苦し紛れになんとか英語で書いた論文が、実際に国際論文誌に載ったりする経験も得られた。ただの一学生の論文などクオリティはたかが知れているのだが、それでもこうして実績が見える形になるとちょっと嬉しくも感じることができた。
例えば、海外でのゼミ合宿に行かせていただいた。
私は初めての海外渡航でビクビクしていたうえに、事情があって研究室メンバーの皆の後から一人で出発し、ベトナムの現地大学まで一人で合流しなければならなかった。そのために、自分しか使わない内容超充実の海外渡航のしおりを作成して入念な準備のもとに臨んだりしたのだが、これによって、海外に行くことなどないだろうと思っていた自分にとって、海外に行くことのハードルを大きく下げることができた。
その後も、コロナ禍になる前までは毎年のように東南アジア諸国に行かせていただいて、学会と同様に旅費は研究室持ちでこんな経験ができたということは、本当にありがたいことだ。
例えば、業界の有名人や有力者たちとわたり合う経験を得られたことだ。
我が研究室の教授のコネクションによって、様々な業界の有力者たちと近い距離でコミュニケーションを取ったり、ゼミで自身の研究に対してコメントを頂いたりすることができた。普通の企業がコンサルティングを依頼したら、馬鹿でかい額のお金がかかるような人たちであっても、学生の特権でお話を聞ける機会があった。
研究室生活の中でありがたかったなぁと思うことは、自分が考えたいことを、気が済むまで、考えても良い時間と環境が与えられていたことだ。
それは、研究室という居場所が提供され、素晴らしい先生方に囲まれていたということはもちろん、自分の卒論・修論・博論についてだけでなく、一般教養やこの現代社会についても、自分の人生や生き方についても考えることができたからである。
その中で、自己肯定感が急激に上がり下がりしながらもがき苦しんだ時期もあるが、それは自分の人生にとって必要な時間だったとも思っている。
このような素晴らしい環境で過ごせたこの6年間への感謝を、きちんと身と心に刻んで生きていきたい。
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