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決めることを自分に許したいのです。

私は現時点で28歳である。

しかし、もう間もなくの誕生日を迎えれば、29歳になる。

いつの間にかこんな年齢になっていることに驚く。この感覚は今後一生消えず、毎年毎年思い続けるのだろうな、と想像する。

子どもの頃に想像していた30歳になれているだろうか。いや、そもそも子どもの頃には自分の20歳の状態すらまともに想像できていないから、30代のことなどもっての外だ。

30歳を迎えようとするにあたって、自分がいかにまだ子どもであるかを痛感すると、なかなかにしんどいところがある。「いい加減大人になれよ」という脳裏から鳴り響く声と、「いや、それでもなんとか」と抵抗する自分の心とがせめぎ合っているような、そんな感覚である。

30代とはどういう時期なのだろうか。

一般に、20代はインプットの時期であると言われる。多くの人々が学校という場から社会という場に出て、様々な場でいろいろな経験をする。そこでは、上手くいくことよりも、上手くいかないことの方が圧倒的に多いだろう。20代の人間など、何の実績も実力も無いからだ。だからこそ、そういう失敗経験も含めて全てがインプットであり、とにかくたくさん吸収して人生経験にしていくことが必要なのである。

私はそういう20代を過ごせたのかどうかで言うと、私は学校にいる期間が多くの人々よりもかなり長い部類に入るだろう。学部4年間、修士2年間、博士3年間を経て、ようやく社会人扱いである。

とはいえ、確かに博士課程の学生の期間も、外部の企業の方と一緒に仕事をしたりする機会はあって、半分社会人のような経験はしてきたつもりではある。

しかし、その後教員の立場になった後も含めると、上記のような失敗を人並みに経験できているのかどうかでいうと、それはよくわからない。

でもなぜか、「あー、負けたなぁ」という感覚がどことなくある。無事に博士の学位を頂いたわけではあるが、それと同時に、「あー、大学研究者を一生続けるのは無理だな」とどこかで直感した気がする。だから、何とか別の道、新しい道を模索しなければならないのである。

そんな中で、もうまもなく30代を迎えてしまう自分は当面をどう生きていくべきだろうか。

より良い30代を過ごすためには、自分のあらゆる要素を一旦全て棚卸しして、好きなこと/嫌いなこと・得意なこと/苦手なこと・やりたいこと/やりたくないこと、これらを明確にしていく必要がありそうだ。

私のこれまでの傾向として、とりあえず、他者から言われたこととか、頼まれごとについては、自分にできるかどうかはわからなくても一度はやってみる、というスタンスで生きてきたところがある。

それは自分の意志ではなかったところもあるが、全ては経験になると思っていたからだ。

それらの経験を経て、ようやくなんとなく自分自身の輪郭がわかりつつある気もする。

ここにきて、20代の私が持っていた「経験になるからとりあえずなんでもやる」という行動様式を変えなければならないのだろうと思っている。

それは、「自分がどうしたいかに基づいて取捨選択をする」ということだ。

自分主体で、何にYesを出し、何にNoを出すのか。これを明確にしなければならない。

いや、正確に言うと、それを自分で決めて良いのだということを「自分に対して許す必要がある」。

これが私の当面の課題なのだと思う。

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ともやの思考整理note
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