自分の「好き」を一般化して語る。

私も運営メンバーに入れていただいているコミュニティ「探究横丁」では、オンライントークイベント「Tank you talk!」(タンキュートーク!)を定期的に開催している。

このイベントは、探究横丁のあるメンバーの発案から始まったもので、「あなたの「探究(Tank you)」が誰かの「Thank you」につながる」をコンセプトに、探究横丁のメンバーやその周辺からゲストを招いて、その人の好きなことや探究していることをひたすらに全力で語ってもらうトークイベントだ。ゲストである話し手は、自分の「好き」を語り参加者に聞いてもらうことで充実感を得られるし、参加者はそれをみんなで聞いて学びを得られるという、双方Win-winの企画である。

「Tank you talk!」は昨年10月頃からおよそ週1回程度の頻度で開催しており、次回で20回目を迎える。最近は毎回20人弱がZoom越しに集まっていただいており、本コミュニティの定番企画になりそうなので、大事に育てていきたいと思っているところだ。

探究横丁はオーナーの探究さんが探究学習塾を経営していることもあってメンバーには教育関係者が多いが、この企画の毎回のテーマは招かれるゲストの趣味嗜好によって様々である。これまでの回では、「学校」「宿題」などの教育に関わるテーマもあれば、「音楽」「映画」「お笑い」などのエンタメのテーマ、「書道」「サウナ」「サンリオ」などの個別具体的なテーマもあった。

この企画を初めて不思議に思うことは、ゲストによってテーマが異なるし、自分がそのテーマに対して必ずしも初めから興味があるわけではないにも関わらず、毎回何らかの学びがあるところである。その理由はおそらく、①自分が全く知らない世界のことを知ることができるという意味での学びと、②自分にある程度馴染みのある世界のことだとしても、異なる人の目線でその世界を見ることによって得られる気づきという意味での学びがあるからだと思う。そういう環境を定期的に作り出せていることは、とても有意義なことなのではないかと思っている。

一方で、上記はあくまで聞き手側が積極的に学びを得ようと思って話し手の話を聞く場合に得られる学び、という側面がある。そう考えると、上記とは逆に、「話し手側が聞き手側に学びを与えるような話し方」を意識することで学びを生むことができる可能性はないだろうか。

これまで約20回分のいろいろな人の話を聞きながら私が思ったことは、聞き手にとって有意義な話になるように話し手側が工夫できることがもしあるとしたら、「自分の好きなこと」という個別具体的な話をした上で、そこから何らかの一般化した知見を導き、それを伝えることだ。その方が、聞き手の予想していなかったところに着地をする可能性がより高いという意味で、内容が有意義になる可能性も高いのではないかと思う。各回を終えた後の満足感のようなものを比較すると、その点が差分として出てきている気がする。

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ともやの思考整理note
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