見出し画像

新NISAの投資額と投資対象


いくら投資するか

月々投資できる額

運用収益が非課税となる新NISAには「つみたて投資枠」と「成長投資枠」がありますが、共に月々投資していくことが可能です。合わせて年360万円(月30万円)が積立上限で、合計で1800万円まで投資可能となります。
余程投資慣れした方以外は、月々の積立投資にして、頻繁に売買は行わない方がよいでしょう。
まずは株式の投資信託に投資していくことを前提にした場合に、月々の積立額はいくらにしたらよいでか、考え方を示します。

株式は金融資産の何割とすべき?

日本は預貯金が多く、あまり投資はされていません。一方アメリカは投資が盛んとされていますので、積極的に投資をするにはアメリカの事例が目安となるでしょう。そのアメリカでは、金融資産のうち現預金は1割台、株式・出資金及び投資信託は約5割、保険・年金が約3割ということです。保険・年金の一部も含めて7割ほどが株式投資の目安(3割を保全)とここでは考えます。

確保しておく金額

とは言いましても、ある程度はいざという時のために現預金に確保しておくべきでしょう。マイホームの購入やお子さんの学費支払いその他資金が要り様となる状況が控えている場合には、より多く確保しておきたいところです。その事情は人によって異なりますが、ここでは、特別な事情は無く、年収の半分は現預金などで確保するものとします。

新NISAで積み立てる金額

次に5年後の金融資産を考えます。現在の金融資産に、今後5年間の貯蓄に回せる金額を加算します。
例えば5年後の金融資産が1000万円年収(手取り)は800万円とします。
となると確保しておく金額は、
・5年後の金融資産1000万円の3割の300万円
・年収800万円の半分の400万円
多い方の400万円を確保するものとし、残り600万円を目指して5年間で投資します。
10万円×60か月=600万円ですので、月々10万円程度が新NISAへの投資額となります。
後々資産に余裕ができたら増額していけばよいですし、資産の伸びが緩やかになるなら積立額を減らしましょう。

NISAで積み立てる金額を決める

投資対象は?

話題のS&Pとオルカン

新NISAでの投資対象として、S&P(米国株式)かオルカン(オールカントリー:全世界株式)かという二者択一の話になっていることが多いようですが、それぞれ以下のような不安材料があります。
S&P(米国株式)
 株高と円安により過去のパフォーマンスは良かったが、今後もよいとは限らない。
オルカン(全世界株式)
 確かに分散はされているが、アメリカ比率がかなり高い。また、各国の投資家によって為替の影響は異なる中で、各国の株式時価総額に基づく比率が、それぞれの国の投資家にとって適切な分散になっているとは限らない。

下図はある全世界株式の投資信託における国別比率です。日本は1割にも見たず、米国は6割以上もあります。また、新興国は全部で1割弱です。

オルカン(全世界株式)の国別比率の例

以下では、私の投資方針をご紹介します。
・国別の組入比率のご紹介であり、特定の商品をお薦めするものではありません。
・投資は自己責任でお願いします。

投資基準の設定

オルカンに対し
・為替の影響を受けない国内株式を多めに
・リスクはあっても長期的に高いリターンを見込んで新興国を多めに
設定しました。

設定した投資基準

投資信託としては、「日本株式」「全世界株式(日本を除く)」「新興国株式」の3種類の組合せです。
この比率を基準に月々の投資信託の積立金額を決めます。

当面の買入比率


当面の積立の国別比率

日本の株価は、割高でも割安でもないと認識
 バブル期の日経平均株価を超えたものの、当時のPBR(株価純資産倍率)が5~6倍、現在が1.4倍ほどなので、下落リスクは当時ほどは無いものと見込まれます。
・別途保有の個別銘柄の日本株式を売却したため、日本株式を多めにして補充
中国は不動産会社の債務超過などの関係で、経済の先行きが不透明のため、別途保有していた新興国投資信託を売却したが、その代わりに、インド・ベトナムを組み込むことにした。(インドは今後GDPで世界3位となる見込み、ベトナムは企業の中国からの移転先として有力のため)
米国株式の株価はやや割高と認識、また、長期的には円安水準との認識(円高に振れることで損失が生じる)のため、少なめとなることを許容する。

投資信託としては、「日本株式」「全世界株式(日本を除く)」「インド株式」「ベトナム株式」の4種類の組合せです。
数か月はこの買入比率を継続するつもりです。
投資期間中は下落局面もあるでしょうが、安く買えるようになったと考えて、慌てないことです。NISAのことを忘れてしまっているくらいが丁度よいようです。

以上、個人的な事情も含めてご紹介しました。
ご参考になれば幸いです。

いいなと思ったら応援しよう!