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写真で振り返る初夏のブダペスト旅行

ドイツに住んでいた頃はヨーロッパ諸国に旅行しやすかったから色んな国へ行かせてもらった。LCCで行けば1万円でどこにでも行けるしホテルも高くない。

ブダペスト

ハンガリーは言語も他のヨーロッパの言葉ともかなり違うし何よりドイツで出会ったハンガリー人がみんな愛すべき男たちだったから興味があった。北欧と西欧は随分見たから東欧を見てみたくなった。

きれいなイメージのあったプラハも街はゴミだらけで汚かったから、東欧はどこもそんなものだろうと思っていたがブダペストはとてもきれいな街だった。

観光客も多く街並みも西欧と似ているが、どことなく雰囲気が違う。ぎらついていなくてなんとなく落ち着く風景。今思い返してみるとロシアともまた全く違うような雰囲気だったなと思う。

街のシンボルの国会議事堂はイタリアの教会のようで上品な建物だった。屋根がえんじ色で空との対比が美しかった。

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世界のどこへ行っても変わらず、観光名所の前は自撮りを取る人で溢れていた。しかしなんだか奇妙だったのは夫婦やカップルで来て、男自分の写真を延々と撮らせている女性が多かったことだ。

一緒に撮ればいいのに

自分1人で建物と映っている写真をインスタにあげて楽しむのかねえ

などと考えながらその光景を眺めていた。そして写真を撮る時はおきまりの笑顔で、シャッターを切った瞬間に真顔になるのを客観的に見ているととても滑稽だった。パリに行った時もたくさんの真顔に笑わせてもらったなあ

笑顔→真顔の動画集をつくったらおもしろそう

整頓された街並み

街並みはモスクワよりもパリに近い感じがして歩いていて楽しかった。これは郵便局らしい。

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民芸品の土産屋も多く、本物の角笛も売っていた。吹いてみたがさすがにマウスピースをつけないとまともな音は出なかった。

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New York Cafe

ブダペストで最も有名なカフェはニューヨークカフェ。創業当時はニューヨークが最先端の象徴だったのだろう。しかしその建物はとても伝統的な貴族の城だ。

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まさに豪華絢爛でパリに通ずるものがある。やはりこの頃の流行や美の価値観の象徴だったのだろう。非常に直接的な美意識だ。とはいえ、やはりコッテコテの豪華さにはやはり1つの魅力がある。

ちなみにアイスコーヒーにアイスクリームが入っているドイツでもお馴染みの「アイスカフェ」を飲んでみたが尋常ではない甘さだった。ガムシロップ入りのコーヒーにさらにギトギトのアイスと生クリームをぶち込んだような恐ろしい飲み物。

建物はパリ風なのに食べ物はドイツか…

という若干の失望はあったが城の中でお茶するというのはやはり非日常で、コーヒーのおぞましさもチャラになるくらいだった。

リスト音楽院

ハンガリーといえばリストだ。とても優秀な音楽家を輩出するリスト音楽院も街の中心にあったから外観だけ見た。

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さすがリスト音楽院。創立者の銅像が王座に座っている。そしてそれを4人の奴隷が支えるという素晴らしいデザインだ。リストのイメージにぴったりである。まさに音楽家の師弟関係を表している気がする。4人の弟子たち。

学校の前には不気味なモニュメントがある。このトランペットはロータリーなんだな。

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そこでちょうどトランペットケースを背負った学生たちとすれ違った。みんなMBという大きくて重いケース。ドイツでも日本でもみんな同じものだ。しかし日本とは違いみんな基本的に黒一択だ。

リストの家

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リストが晩年に住んでいたというアパートの一室が博物館になっている。本人が弾いていた3つのグランドピアノや晩年に好んで弾いたというオルガン、ガラスの板をハンマーで叩くトイピアノのような楽器まで色んな展示されていた。

中でもベーゼンドルファーがリストのために作ってウィーンから贈ったという鍵盤付き机が興味深かった。本当に音が出るのでおおいに作曲の助けになったそうだ。椅子もリストが座っていたというもの。

こんなに小さなところから世界中の人々にずっと愛され続けるような音楽が生まれたと思うと興奮だった。部屋中に写真や肖像画が飾られ、リストの毛髪を集めて作ったと言われる造花まであった。彼のスター性、人を惹きつける力は本当にすごい。

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ずっと坂道を登っていくとここにもきれいな教会があった。中に入るのは有料で人が多すぎたから外観を見ただけ。とても細かい造りで屋根の先の装飾も丁寧。しかし屋根には少し遊び心があったりと中々見ごたえがあった。

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そのあたりは眺めも良かった。

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バルセロナでみたような独特の建物も。この建物ににた古城のようなものも山の麓にあった。

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普通の道路沿いに遺跡のようなものがあってなんだかロマンがある。岩肌削って作られているようなものも見られる。

ヨーロッパの美しい街並みの中にもどこかいぶし銀な雰囲気が漂うブダペスト。おすすめな街だ。

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齋藤友亨 Tomoyuki Saito
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