キャリアの変動要因と固定要因

さて、前回お話しした続きを書いていこうと思います。

前回キャリアとは、ギャップを埋めること、と言いました。
ギャップを埋めることとはどういうことか。
キャリアの説明自体、何か断言するには複雑で、説明するには難しい話なので、私のこれまでの軌跡を先に紹介させていただければと思います。

自己紹介に概要を記載していますが、私は薬学部を卒業後、医薬品開発を製薬企業側で支援するCROという業界の外資企業に就職をしました。その中で、CRA(臨床開発モニター)と言われる職業から始めています。

CROやCRAといった職業を最初から知っていたわけではなく、認識したのは、就職活動をしている5年生の頃です。(*薬学部は6年制)
大学入学当初は、薬剤師→病院勤務をイメージしていましたし、病院で働くことを目標としていました。
しかし、就職を考えるようになった大学4年生の頃、
“医療に患者が求めているのは何か“
“何故、薬学部に入ったのか”
“何をして医療に貢献したいのか”
“何ができれば自分は満足するのか”
など、これまでの行動原理となるような問いを自問自答するようになりました。

その過程で、私が就きたいのは病院薬剤師ではないのでは、と気づきました。

ガンになった時も、外傷を患った時も、遺伝病になったときも、恐らく多くのPatientが疾病を治す為に薬を求めてはいないでしょうか。
コロナワクチンが直近では目新しいですが、ワクチンができた当初の期待感は途轍もなかったと思います。

医療で人の役に立ちたいという根底が私にはありました。
自問自答の結果、その医療のDemandとして“いい薬”というWordが1つの答えでした。
だからこそ、“いい薬”を創出する仕事に就こうと考え始めました。

この頃考えていたのは、大学院→大学の研究者の道でした。

しかし、iPS細胞がわかりやすいと思いますが、やはり基礎研究から臨床までの期間というのは数十年かかる事になり(iPSもやっと治験段階)、また基礎研究全てが創薬に繋がるというものでもないという事実があります。
もう少し期間を短く、確率を高く、患者さんの元に届けるにはどうすれば良いか、を考えることになりました。

その結果、私の最初のキャリアとしたCRAという職業に行きつきました。

前座だけでも少し長くなってしまいましたが、
この過程からだけでもわかるように最初からCRAというGoalが決まっていたわけはなく、
短期的な目線では各過程の中でEmotionalな部分と現実とのGAPを、長期的な目線では行動原理と現在地のGAPを埋めてきていました。

Emotionalな部分というのは、変動要因であり
行動原理な部分というのは、固定要因ということは認識すべき事項と思います。

次回は、この辺りを深掘りし、CRAのキャリアについても少しづつ触れていきたいと思います。


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