【プレミアアンチエイジング】2025年7月期 1Q
こんにちは。
今回はプレミアアンチエイジング株式会社の2025年7月期1Qの決算に関して解説していこうと思います。
趣味でやっているレベルなので、大目に見ていただけると幸いです。
プレミアアンチエイジング株式会社とは
前回記載している部分で変わったものをここではピックアップします。
2025年7月期1Qにおける事業とブランドにおける売上構成比をみていきます。
若干ではあるものの、各商品の売上構成比が変わっている。
DUO(デュオ):62%→60%
CANADEL(カナデル):18%→16%
clayence(クレイエンス):9%→8%
VELEX(ベネクス):13%(前回はその他という表記であった。前期は12%)
前回はここには記載がなかったVENEX(ベネクス)がここに入ってきているのは、会社としても力を入れていくという表れかもしれないですね。
2025年7月期1Qに関して
2025年7月期各事業における取り組みについて(再掲)
まずは前期では来期(2025年7月期)にこのスライドのように各事業で取り組みを行っていくと話をしてましたという内容の整理のスライドが出てきた。
エグゼクティブ・サマリー
2025年7月期1Qの売上に関しては、リカバリー事業が順調にいっているものの、相変わらずアンチエイジング事業が苦戦しているとのことである。
ただ、ほぼ計画通りに推移しているとのことである。
2025年7月期を通してみても現状は計画の変更などはないとのことである。
また、広告宣伝費に関しては、今後の新商品の発売のタイミングをみて効率的に投資を実行していくとのことである。
連結損益計算書
ここでも売上高においてアンチエイジング事業が苦戦しているものの、計画通りに推移しているとのことである。
営業利益は増加しているが、先ほどのスライドにもあった通り広告宣伝費を抑えているとのことによる増加となっている。
前年比で比べてみても下記のようになっており、抑えていることがわかる。
売上高における広告宣伝費率
2024年1Q:約31.0%
2025年1Q:約19.6%
また、広告宣伝費を抑えたことによりそれに付随する業務委託も減ったようにも見える。
連結貸借対照表(前期末比)
前期までの取り組んできた財務の総点検は完了したとのことで、資産の透明性・健全性が向上しているということが記載されている。
損益計算書
ここでも同じように売上は計画通りとのことだが、アンチエイジング事業に関しては苦戦しているとのことである。
営業力に関しても、今後の新商品の発売のタイミング等を睨んで広告宣伝費の投資配分をコントロールしたことにより計画よりも黒字であるとのことである。
通信販売や卸売販売に関してどちらも減少している。
チャネル別の実績
通信販売に関しては、効率的な新規獲得投資を継続して行っており、CRM施策を通じた顧客構造・収益の強化を推進する方針であった。
実績としては、新規投資獲得投資は効率運用を継続しているとのことだが、一方で新規獲得の競争環境が厳しい状況とのことである。
通信販売では新規の獲得を続けないと事業としてうまくいかなくなる。
本当に効率運用ができるのかが疑問である。。。
卸売販売に関しては、新プロモーションとのタイアップを行なって、卸売先企業との連携を深化し成長力を獲得する方針である。
実績としては、返品抑制施策をして落ち込みをカバーしたとのことである。
また、「カナデル」ブランドの新TVCMと連動した店頭プロモーションを実施したり、「クレイエンス」ブランドの新色カラートリートメントの発売に合わせて、店頭での訴求を強化したとのことである。
ここには記載がないが、「新規」「海外」の部分はこれから(2Q以降)ということになるのであろうか。
アンチエイジング事業(デュオ)
DUO(デュオ)に関しては、ブランド誕生15周年を機に「デュオ ザ クレンジングバーム」シリーズ5種をリニューアルし、2025年1月より順次発売するとのことである。
また、内容量90gの通常サイズに加えて66gのサイズを今後各種販路に販売を行っているとのことだが、以前他社商品と比較した表をみてわかる通り、内容量を減らして他社との価格を合わせるか、安く出してくるのかが気になります。
ただ、大きな売上貢献は望めない気がします。。。
また、前Qで獲得効率とその後の転換率を効率化を図ると記載があったが、具体的な施策が記載がなかった。
2025年7月期1Qでもやはり獲得効率や継続率に関する記載がなかった。
アンチエイジング事業(カナデル)
誕生から5周年を迎える「カナデル」ブランドの認知向上を目指し、10月より「木村拓哉」さんでTVCMを放映しているとのことである。
オールインワン化粧品市場の競争激化が継続し、売上の低迷が継続しているとのことである。
また、マスとデジタルを一体化させた戦略と、費用対効果の最大化を意識したより効率的な投資配分を実現したとのことである。
ただ、ずっと競争が激化しているという記述があり、株主は納得しているのだろうか。
また、ブランド認知向上を目指しているとのことだが、以前は「吉瀬美智子さん」や「広瀬アリスさん」がやっていたイメージで認知もある程度あると思うのだが、「木村拓哉さん」で認知度は上がるのだろうか。
前Qでは、獲得効率や継続率向上に関して記載があったものの、2025年7月期1Qでは記載がなかった。
アンチエイジング(クレイエンス)
ここでは「ローズブラウン」を発売したとのことである。
新色のモニター施策やプレゼントキャンペーンを通じて購買喚起を促進しているとのことである。
通信販売ではLTV改善に繋げるために定期の2本のおまとめ配送を行なったとのことである。
ただ、詳細な記載がないことから効率的に獲得もできていないのであろう。。。
あの・・・
前Qでは「CRM施策をやって、既存顧客を重視するとのことで正しい使い方を訴求するということ」が記載されていたが、その部分の施策は次Qで効果検証されるということですかね?
よく見ると、決算短信に下記のような記載があったので、やはりもう少し時間がかかりそうである。
アンチエイジング事業(育成ブランド群)
この部分に関しては、ほぼ前Qと変わっていない。
SINTO(シントー)は前Qに記載があったCRM施策に関しては特に記載がないが、現状は特に成果を上げれていないという感じでしょうか。
まだ時間がかかるから記載がないだけですかね。
C+mania(シーマニア)に関しては前Qに記載があったような店頭での訴求を進めていることがわかる。
損益計算書(リカバリー事業)
期間製品のスタンダードドライプラスとシーズナル製品のコンフォートクールが売上を牽引したとのことである。
オンラインとオフラインともに好調であるとのことである。
売上が好調であることから2Q以降の売上成長を促進する追加投資も検討しているとのことである。
また、需要が高まる年末にかけて秋冬用の製品の在庫拡充もしっかりと行なっているとのことである。
リカバリー事業(ベネクス)
富永愛さんが出演するTVCMが完成したとのことで、ブランディングの強化、およびリカバリーシーンの拡充・啓発のために新製品を継続的に投入していき、パートナーシップも継続拡大している。
また、VENEX初の直営店である「VENEX Recovery Lab 日本橋」を、オープンしたとのことである。
リカバリーウェアに使用の「ナノプラチナベースのオリジナル好物素材」を配合した、衣類以外のリカバリー製品を提案している。
VENEX(ベネクス)に関して順調である。
総会員数、クロスセル率の推移
総会員数はほぼ変わっていない。
2定期商品以上保持顧客数と顧客比率の推移に関しては顧客数も減っていて、顧客比率がどんどん減っている。
クロスセルがうまくいっていないのだろう。。。
決算短信
貸借対照表
損益計算書
その他
中期経営計画「2024-2027 +Beyond」について
2024年10月30日に発表された中期経営計画に関して発表があったものに関して一部取り上げる。
以前もお伝えしたように中期経営計画を立てたものの1年で取り下げを行っていたが、ここでは具体的な数字に関しては単年度ごとの見直しを行なっていくとのことである。
中期経営計画:ブランド戦略
今後は現在好調なVENEX(ベネクス)が好調であることから第2・第3のリカバリーのような新成長分野をM&AやJVを含めて作り上げることを目標にしているとのことである。
アンチエイジング事業は既存のブランドはかなり苦戦していて、尚且つ、現状のテストマーケティング中の新ブランドも目立った成果が出せていないので、新しい事業の軸を作りたいところである。
中期経営計画:チャネル戦略
【通信販売】
・CRM強化による継続率・LTVを改善、売上構造を定期重視型へシフト
・企画・マーケティング部門が連携し、会員コミュニティ施策の強化
上記のことで気になるのが、定期重視型って以前からプレミアアンチエイジングさんはその認識でしたが、どういうことなのかわからず、、、
今頃どうするつもりなのかわからないですね。。。
【リテール】
・セルイン型→セルアウト型へシフト、卸売先企業との連携強化
・POSデータを元に顧客接点を最適化、平均店舗単価を強化
・卸売先企業との共同マーケティング施策の強化
セルインとセルアウトという言葉を初めて聞いたので、調べてみました。
上記の文言から読み取ると、現在は販売店などに製品を納品しただけの状況であるが、今後は納品したものが在庫にならないように売り捌いていくために卸先企業と連携していくということであろうか。
卸売先企業との共同マーケティング施策が何か気になる。
新しい研究結果の発表
精油の組み合わせによる皮膚への抗炎症効果を問うよう大学と連携し解明したことが2024年12月11日に発表された。
ラベンダーとバチュリの混合物によってより優れた抗炎症作用を発揮することがわかったとのことで、今後新商品に活かしていくとのことである。
まとめ
【各事業の状況】
アンチエイジング事業(DUO、CANADELなどの既存ブランド):計画通り-
リカバリー事業:順調↑
一言
今回プレミアアンチエイジング株式会社の2025年7月期1Qの決算書の解説を行なったが、アンチエイジング事業に関しては引き続き、苦戦が続いている。
一方で、リカバリー事業に関しては好調であることがわかった。
2Qでは、CRM施策の結果やテストマーケティング中の商品の進捗もわかるかもしれない。