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読んでから見るか・・・

沖縄離島の青い空と真白な砂、デイゴの花と低い石垣、泡盛の香。校庭のカジュマルの大木を囲んで遊ぶ小学生たちに自分を重ね、好きだった女の子のことや、小さな悪事や意地悪などのほろ苦い記憶が甦った。

主人公で雑貨商を営む明青(あきお)と、彼の前に突然現れた幸(さち)、隣に住むおばあ、明青の同級生たち、そして島の人たち。島に持ち込まれたリゾート開発計画の賛否を巡る彼らのひと夏が描かれている。

読み終わって数日後、同名の映画を見た。

物語の大筋は同じ。いくつか設定が変更されていた。
伝えるべきものが変わっていた。

少なくとも僕は、原作を恋愛小説と思ってなかった。ところが、映画は人気俳優主役の珠玉のラブストーリーという収まり方になっていた。

はたして原作者はこれを良しとしたのだろうか。

せめてタイトルを変えることはできなかったのだろうか。
そして、小説のほうが空の色は青く、砂浜は真っ白だった。

※映画「カフーを待ちわびて」 (2009) 監督/中井庸友 出演/玉山鉄二、マイコ

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