「もっと喜びましょう。ホールインワンなんだから」
ショートホールのティーグランド。
僕の前に打つ本気ゴルファーM君は、クラブで距離を測って少し後ろにティーアップ。
アイアンの飛距離を調整していて、僕は細かいなあって見ていた。
打ち上げの130ヤード。
大きな口を開けて待つガードバンカーの上に、赤い旗先だけ見えるグリーン。
フェアウェイから続く花道は、左から上っていた。
年数回のレジャーゴルファーの僕は、2オンでもいいやの左狙いの予定だった。
でも丁寧に準備したはずのM君のショットは大きく外れ、僕は考えを変えた。
「じゃあ俺、狙っちゃうよ!」
僕は、ガードバンカー上の旗先に狙いを定めて、そして会心のショット。
4人でグリーン周りに着くと、1オンしたはずの僕の黄色ボールが見当たらない。
「入っちゃったんじゃないの?」とM君。
そんなことあるか、とホールを見たら黄色ボールが沈んでいた。
そりゃあもう、驚いたし嬉しかったし、ネタ作れたと思ったし。
帰宅した夜、M君から、彼が撮ってくれた記念写真とともに「もっと喜びましょう。ホールインワンなんだから」のメッセージのLINE。
翌日職場で自慢げに言いふらしたけど、ゴルフやる人は無く、お付き合い程度の祝福のリアクション。
それでも少し経ってじわじわきて、ニヤニヤしている。
で、備忘録的にnoteに書いておくことにした。