知らないことは恥ではない・・・?
以前僕の部下の方についてクレームが入ったことがあり、内容としてはその部下の方に「専門的な知識が足りないのではないか」というものでした。
一応本人と面談(というか簡単な話し合い)を行い、クレームの事実を告げた上で事実確認したところ、実際のところ職種と経験年数を考慮したら若干の問題を含むことでしたので、今後は知識の向上に取り組んでいこうと話をしました。
するとその部下の人が僕に言いました。
「でも、知らないことは恥ではないと思います。」
この言葉は誰しも生きていれば耳にした言葉だとは思います。
が、自分が口に出すならば、よくよく考えた上でのことでないと他人からの評価がガタ落ちになりかねません。
忘れてはいけないのは、例えば委任者が他の職種の方に何かしらの依頼をするとき、その受任者が専門家として知っていて当然であるようなことを知らなかったとき、できて当然のことをできなかったとき、委任者はどう思うだろうか?ということだと思います。
これを読んでいる方々も、エアコン修理を頼んだ業者が腕も知識もなくまともに修理もできないという状態だったらさすがにドン引きでしょう。
ましてや不適合状態なのに「修理代を払ってくれ」と要求されたらどう思うでしょうか?
これは自分が勤め人という立場に立ったときだって同じではないでしょうか?
僕は毎回この理論をベースに書いてますが、自分がそう為すのなら自分も他人からそう為されて当たり前(文句言うな)だと。
上述の通り知識も腕もない人間が「修理代払え」と要求してきたら、あなただって「恥知らず!」とか思うはずです(笑)
自分がそう思うのなら、自分が同じ立場なら他人からもそう思われて当たり前でしょう。
知らないことは恥ではない・・・
これは子供たちや学ぶ途中の学生さん、そして社会人でもまだまだ発展途中で一人前への道を歩んでいる人達になら適する言葉だと思います。
ただ、この言葉には2つの意義があると思います。
ひとつは、学んでいる途中の人が知らないことがあるのは当たり前であって、それを恥じることはないということ。
何でも学んで吸収して一人前になっていこう、と。
もうひとつは、もう直截に言えば「立場上知っておくべきことを知らないというのは一定の状況下では立派な恥」でしょう。
しかし、「恥を知った上でそこから学び直すこと自体は恥ではない」という意味だと僕は思います。
知らないことは恥だが、そこから知ることは恥ではない、と。
僕は毎日精一杯恥をかいて生きていくのが当たり前だと思っています。
僕が立場上知っておかなければならないことを知らなかったら、立派な恥だと思います。
そしてそこから学び直すことは全く恥だとは思いません。
冒頭のような言葉を付け加えのように発するのは余計な言い訳であって、蛇足でしかない。
変な言い訳する暇があったら状況改善に時間と知恵を使う方がよっぽどマシです。
tomo拝