「暮らしの豊かさ」とは何か
はじめまして。
特定非営利活動法人灯す屋の代表理事、佐々木元康です。
私は、佐賀県有田町という20,000人よりもちょっと少ないまちで、まちづくりのNPO法人を運営しています。
元々、製薬会社の研究員を7年半ほどやっておりましたが、なんやかんやあって、地元の有田町に地域おこし協力隊としてUターンをし、いまに至ります。(この辺の詳細は追々。↓こんなことやってました)
さて、このNPO法人には達成したいビジョンがあります。それは、「このまちに暮らす人びとと共に、豊かな未来をつくる」ことです。
ちなみに、わたしが暮らすこのまち・有田町には、誰もが知っている伝統産業・有田焼があり、それに紐づくとてもユニークな伝統と文化、そして暮らしが色濃く残っています。それは、
① この産業が400年もの長い年月の間有田の主幹産業であり続けていること
② 暮らしと仕事が同じ空間にあり今もなお切り離せない環境であること
③ そして何よりも有田焼が有田町民の揺ぎない誇りであること
などが理由として挙げられます。
ところで、国連による「世界幸福度ランキング 2019」によれば日本は58位だそうです。この順位に日本がある原因は大きく2つあり、「他者への寛大さ」と「ディストピア+レジデュアル」とのこと。つまり、『他人のミスや迷惑が許せない』『国による規制が多く自由が少ない』などによって、幸福に感じられないということだそう(多分)。
「豊かさ」とは何かを考えたとき、それがもたらすものは「幸福感」だと思います。日常の些細な出来事に、「幸せだな」とより多く、より大きく感じられる人は、それはきっと豊かな暮らしをしていると言えるのでしょう。すなわち、いまの日本には豊かさが少なくなってしまっていると言えます。それが国連のレポートから推察するに、「他者を気にし過ぎている」ことが大きな原因の1つのように思えますね。豊か=お金をたくさん持っている、というイメージの時代が戦後から長く続いたことも、影響しているかもしれません。
地方で暮らすことは、相当な能力の持ち主でない限りどうしても収入面で都会ほど稼ぐのは困難です。しかし、地方の人たちは都会の人たちよりも不幸せであるかというと、そうではないように見えます。もしかすると、都会の人たちよりも豊かな暮らしをしているようにも。
灯す屋がこれから事業を推進していくために、この「豊かさ」についてもっと理解を深めていきたいと思っています。
-豊かさ・幸せの基準は、人それぞれ違うのか?
-それとも、世界共通あるいは文化圏共通の基準があるのか?
灯す屋なりの基準を発見してみたい。これから楽しみです。