『1894Visions ロートレックとその時代』に行ってきました!前編【2021.3.4】
こんにちは、灯城です。
今日は、
『1894Visions ロートレックとその時代』
に行ってきた感想を書こうと思います!
※2021年3月14日(日)まで開催しています※
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展覧会概要
本展覧会では、日本が近代国家へと発展する際に拠点となった東京丸の内に建つ三菱一号館美術館の協力を得て、トゥールーズ=ロートレックを中心に、オディロン・ルドンや山本芳翠など、フランスと日本の芸術家たちを紹介します。世紀末、パリと東京を舞台に芸術家たちが夢みた新しい時代の芸術像を辿りながら、今日における新しき未来とはどのようなものか改めて考える機会とします。 【岐阜県美術館HPより引用】
この展覧会は、2020年10月から2021年1月まで三菱一号美術館で開催されていたものとほぼ同じ内容が楽しめる、岐阜県美術館への巡回展です!
私は岐阜県美術館へと足を運んできました!
どうやら三菱一号美術館はロートレックを多く所有、岐阜県美術館はルドンを多く所有していることから実現した展覧会なのかなぁと思います。
展覧会名に入っている『1894』という年代は、旧三菱一号館が竣工した年らしく、そこを起点として19世紀末における新しい感性の芸術像に注目した展覧会のようです。
モロー、ドガ、ミレー、シスレー、モネ!セザンヌ!
出迎えてくれたのは、超豪華な画家たちの作品でした…!
久しぶりに美術館に足を運んだので、もう感動してここから鳥肌が立ってしまいました!
簡単に紹介させていただくと、下記の順に飾られていて、いずれも小ぶりな絵画ながらも名作揃いでした!
ギュスターヴ・モロー『ピエタ』(1854)
エドガー・ドガ『ラファエロ《アテネの学園》の模写』(1857-58)
ジャン=フランソワ・ミレー『ミルク缶に水を注ぐ農婦』(1859)
アルフレッド・シスレー『ルーヴシエンヌの一隅』(1872)
クロード・モネ『草原の夕暮れ』(1888)
ポール・セザンヌ『リンゴとテーブルクロス』(1879-80頃)
それから、背後のガラスケースにはロートレックの『展覧会の招待状』が。
大歓迎を受けているようでわくわくしました。
冷静に考えると美術展に飾られている画家はみんな豪華で、みんなスゴくてみんな有名なのですが、やっぱりこのあたりの画家は名前を目にするだけで嬉しくなってしまいます。
私はモネの絵画が特に好きなので、『草原の夕暮れ』をじっくり観ることができてとても嬉しかったです。モネの選ぶ色合いの美しさといったら格別です。特に「夕暮れ」をテーマにしている絵画の色合いはとてもステキ。空気感を大切にしている印象派の巨匠はさすがです。ピンクや水色がとくに記憶に残りますね。最前面に来ている濃いグリーンと、奥に溶け込む青がすばらしい作品でした。
それからモローの『ピエタ(1854)』も良かったですねぇ…。
ピエタ、というのは「十字架からおろされたキリストの亡骸とその死を嘆いて寄り添う聖母マリア」という情景を扱うとつく題名なのですが、モローの描いたキリストと聖母マリアから出る光輪の繊細さに目を奪われました。こういうちょっとしたタッチのちょっとした光が煌めいている箇所というのは、つい目を惹かれてしまいます。
ひとつひとつ書きたいくらいですが、長くなってしまうのでこれくらいにしておきます。
アンリ・ド・トゥールーズ=ロートレック
フランスの画家アンリ・ド・トゥールーズ=ロートレック(1864-1901)は、この大きく社会が変革した時代に、大胆な色彩とダイナミックな構図と、時代の先端を行く印刷技術を駆使したポスターを発表し注目を集めました。その作品は、今日まで芸術の都パリのイメージへとつながっています。【岐阜県美術館HPより引用】
ロートレックといえば、ムーランルージュ!
ロートレックの手がけた、リトグラフによる華やかなポスターが貼られた支柱の展示室が特に良かったです!本当に当時のムーラン・ルージュに入り込んだようで、くるくると回りながら展示を見ることが出来たのがとても楽しかったです。
※ムーラン・ルージュ…1889年に誕生したモンマルトルのキャバレー
これは私が簡単に模写したロートレックの『エグランティーヌ嬢一座』なのですが、このポスターが特に好きでした!
それぞれの女性の表情の違いやポーズが本当に面白くて…滑稽にも見えるのですが、舞台の面白さというか楽しい雰囲気が伝わってくるようでした!
ただ、自分がこんなふうに描かれたらちょっとイヤだよなぁ…とは思いました。笑
表情が本当にリアルなのです。
(元のポスターは『エグランティーヌ嬢一座』で検索してくださいね…!)
右手前の女性がきっと「エグランティーヌ嬢」だと思うのですが、キリッとして一座のリーダーな雰囲気がとても伝わってくるのです。続く二人の女性はエグランティーヌ嬢のことをチラチラと見ているような視線。左側で列から飛び出して一人踊っているのは、ロートレックのミューズであるジャンヌ・アヴリル。全力で踊って息切れしているような、疲れているような雰囲気があってちょっと感情移入してしまったり…。笑
彼女たちが踊っているのは「フレンチ・カンカン」という、交互にハイキックをしてスカートを巧みに操ってみせる挑発的で刺激たっぷりなダンス。すごく楽しそうですが、絶対大変なダンスです。私ならたぶん二蹴りくらいでギブアップしてしまいそう。それを頑張って踊っているのだから、こんな顔にもなるでしょう。
リアルな表現を入れつつ、巧みな構図でまとめる手腕はさすがです。
ムーラン・ルージュの熱気や楽しさを巧妙に表現している面白い作品だなぁと感じました。
いったん休憩、それからお土産
長くなってしまうので前編、後編にわけようと思います!
後編は、はじめて訪れた岐阜県美術館についてとオディロン・ルドン、山本芳翠について書こうと思いますので、またお付き合いいただければ幸いです。
そんなわけでいったん休憩のお土産紹介。
今回の展覧会図録と、ロートレックの絵を使用した角度で絵柄が変わるブックマーカーです。
図録とブックマーカー、それからポストカードはこれ以上ないくらい大好きなお土産です…!特にブックマーカーは無い場合も多いので、みつけるととても嬉しい。
図録はですね、展覧会を思い出すのに欠かせないものですし、フルカラーでページ数もそれなりなのに一般書籍より価格が安めなところも魅力。必ずではないですが、良かった展示会のものや出来の良い図録はついつい集めてしまいます。
そんな感じで明日には後編を書こうと思います。
ここまで読んでくださった方がいらっしゃいましたら、ありがとうございます!
それでは失礼いたします。
こちらが後編です!
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