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アート「ハシゴ」のススメ【『あかり ともる とき』東京都庭園美術館】
今回は、アートレポートですが、初めて複数のイベントをハシゴした話です。アートへの興味を明確に発信しだすようになってから、初めて企画展の「ハシゴ」を経験しました!
また、パートナーと一緒に企画したということもあり、非常に思い出深い1日になりました!
ちなみに、先に行ったところの全体像をお伝えしておくと、今回のコースはこんな形でした!
今回のコース
①国立科学博物館附属 自然教育園
②東京都庭園美術館
③日本橋高島屋 菊地貴子さんの個展
どうやって予定を組んでいるのか?
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そもそも、こうした予定をどのように組んでいるかというと、大きく分けて、2つの情報を組み合わせています。
①ぐるっとパスで無料 or 割引の企画展一覧を見ながら、
気になった企画展を書き出す(会期も一緒に)
②普段フォローしている美術関係の情報から気になる企画展の情報を
先ほどのノートに書きだす
すると、「この企画展はまだ大丈夫」や「ここはそろそろ行っておこう」という形で予定を組むことができます。さらに、一覧で見ながらお互いが興味ありそうものをすり合わせたり、この時点で既になんか楽しいですね。
ちなみに、「ぐるっとパス」とは、公益財団法人 東京都歴史文化財団が発行しているもので、東京を中心とする103の美術館・博物館等の入場券や割引券がセットになったチケットです!
QRコードなので非常に便利なのと、無料で入れるものも多く、メチャメチャおトクな優れモノです。ただし、有効期限は2ヶ月。1施設につき1回なのでそこだけはご注意ですね。
▽ぐるっとパスについては、もっと知りたい方はこちらもどうぞ!
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国立科学博物館附属 自然教育園
2つの企画展を見に行きました!ぐるっとパスの割引対象ですが、元々の金額がリーズナブルなのと、科博の関連施設のため、指定難病手帳でわたしとパートナーは入場させてもらいました。
◆企画展「第40回植物画コンクール入選作品展 -受賞作品展-」
◆企画展「葉っぱをよ~く見てみると、植物の見方が変わるかも!?」
*どちらも2024/11/14までで終了
🌿 開 催 中 🌿
— かはく【国立科学博物館公式】 (@museum_kahaku) October 24, 2024
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◆企画展「第40回植物画コンクール入選作品展 -受賞作品展-」
◆企画展「葉っぱをよ~く見てみると、植物の見方が変わるかも!?」
🗓️:~𝟐𝟎𝟐𝟒年𝟏𝟏月𝟒日(月・休)
📍:#附属自然教育園 pic.twitter.com/ido4A6yIpJ
また、企画展以外にも植物教育園自体も散策してきました。
首都高がすぐそばを走っているとは思えないほど、都心にいるのを忘れてしまう別世界でした。
わたしの場合はパートナーが植物好き(高校の園芸科出身、グリーンアドバイザーの資格持ち)なので、都度質問したり解説してもらいましたが、そうした詳しい方と一緒に行くと、より楽しめるのではと思います!
森林浴的な気持ちで、かなりリフレッシュできました!
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国立科学博物館附属 自然教育園
・営業期間:開園 9月~4月 9:00~16:30 入園は16:00まで
開園 5月~8月 9:00~17:00 入園は16:00まで
・休園日:月曜日( ただし、祝日・休日の場合は開園し、火曜日が休園)
休園 祝日の翌日(ただし、土・日の場合は開園)
年末年始(12月28日~1月4日)
・所在地:〒108-0071 東京都港区白金台5-21-5 地図
*目黒駅と白金台駅の間くらいにあります。
そして、先に自然教育園に行ったのにはワケがありまして、すぐそばにある庭園美術館と相互割引をやっています。庭園美術館もわたしはぐるっとパスで入れますが、パートナーの割引のためにこの順番で行きました。
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わかりやすい公式動画がYouTubeにありました!キャラがかわいい!
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東京都庭園美術館 『あかり、ともるとき』
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「建物公開2024」とある通り、1年に1回旧朝香宮邸を公開しています。
今年は、そのなかでも照明にフォーカスされた企画展でした(2024/11/10で終了)。
▽公式HPより
もちろん、建築物や数々の素晴らしい照明は本当に素晴らしいのですが、それ以上に色々なものに想いを馳せることができた企画展だったので、今回は「リ・キュレーター」の視点として、わたしが感じたことをまとめていきたいと思います。
①皇籍離脱
ぐるっとパスなどで見ていると、「旧〇〇宮邸」ってちょいちょい見かけます。ただ、あまり意味が分かっていなかったのですが、この現東京都庭園美術館も旧朝香宮邸でした。
1947年、一節ではGHQの意向もあったとも言われていますが、11皇室が皇室離脱しました。朝香宮もその内の一つです。
豪華な建築や内装ももちろん圧倒されるのですが、皇室離脱した後は一時金こそあれど稼いでいく必要があるわけで、そこにも色々思うところがありました。実際に離脱した後の生活はわたしも勉強不足な部分が多く、今回をきっかけに調べ始めたレベルですが、皇位継承で再度話題に挙がる皇室離脱。
古事記の時代から受け継がれ、世界的にも現存する最古の”エンペラー”制と男子と女系の話。ジェンダーが叫ばれる世に性別が絶対的なものになっていることにどれだけ根拠があるのかと思いつつ、祝日も本来の意味が失われていくことなど、何が正しいかはわたしもわかりませんが、色々と考えが発展していました。
②あかり、ともるとき
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企画展のタイトルにもなっている、今回のテーマは照明。普段はじっくりと注目することのない照明にスポットを当て、部屋ごとに様相を変えた、素敵な照明をたくさん見ることができます。
そのなかでも、特に印象に残ったのがこちら。
設計段階からいくつか変更があり、結果的にこの影が見えるような形になったということ。照明のデザインばかりに目が行っていましたが、浮かび上がる影も含めた空間を意識していることにハッとさせられました。
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タイトル「あかり、ともるとき」とは、そこに誰かが生活しているということです。生活の痕跡、当時の時代背景、そして、照明だけでなく、そこから映しだされるものすべてを感じ取ってほしいというメッセージを勝手に受け取っていました。
③アールデコに包まれて
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アールデコとは
芸術性や創造性よりも、機能的でシンプルなデザインが求められる時代となり、装飾性のあるアールヌーボーに代わり、広まったのがアールデコ「Art(芸術)+Deco(装飾)」です。
まだまだアートの知識を広く勉強中のわたしは、説明として読んだアールヌーボーとアールデコについて、ちゃんと自分のなかに落とし込まれていませんでした。
そんななか、庭園美術館自体が、朝香宮家がフランスでアールデコ博で感銘を受けて取り入れたのがきっかけ。「アールデコとは何か」を口で説明するよりも、正に体感させてもらうことができました。
ちなみに、アールヌーボーとアールデコについて調べるきっかけになったのは、大倉集古館の「もうひとりのル・コルビュジエ」(2024.6.25~8.13)でした。ただ、ここでスッと腹落ちしなかった理由も、当の庭園美術館が素晴らしい記事を出されています。
ル・コルビュジエは、むしろ異端児的な立ち位置でした。その運命が交差したのが、正に1925年のアール・デコ博だったのです。このように、バラバラだったものがつながってくるときのワクワクは、アドレナリンが出ている音が自分で聞こえてくるようです。大興奮でした!
また、単にフランスの職人さんにアールデコを作らせるだけでなく、1階から2階へのアプローチは、そこに東洋的なものも取り入れて…と思ったら正にその解説があり、その場で答え合わせしてもらった気がしてうれしかったのを覚えています。
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日本橋高島屋 菊地貴子さんの個展
Xで拝見した菊地貴子さん。七宝焼きでこんなことができるのか!とこちらのポストが話題になった方です!
毎年秋には必ず作る柿の七宝🍊
— 菊地貴子𓆜𓇼 (@takakokikuchi) September 19, 2024
渋オレンジが綺麗に出ると嬉しいです。 pic.twitter.com/Jm1VGF6lST
その菊地さんの個展が高島屋で開催しているとのことで、帰りに寄ってきました!今回は「torpical fish!」がテーマだったので、お魚さんの作品です!
開催初日だったこともあり、まさかのご本人からリプライいただき、メチャメチャうれしかったです!
Xで拝見した、菊地貴子さんの七宝焼き個展にお邪魔してきましたー!
— 灯火(ともしび)@カタチ・ヅクル「リ・キュレーター」 (@tomoshibi_will) October 23, 2024
七宝焼きの概念を変えるほどのインパクトをもらった方でしたので、実物が見れてよかったです!もっと七宝焼きのことを知りたくなりました!
#日本橋高島屋 pic.twitter.com/ywKVsPNzxV
事前に計画を立てつつ、少しずつ知識が繋がり、SNSで見た最新情報も組み合わせたアートな1日は本当に感慨深いものでした!
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最後に、今回のメインとなる庭園美術館は前から気になっていましたが、最後に背中を押してくれたのは、この よこひぃさんのnoteでした!
よこひぃさん、素敵な記事をありがとうございました!
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