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何のために竪琴を弾くのか
竪琴を初めて触ったのは、もうだいぶ前のこと。
弦に軽く触れた瞬間、「うわぁ、なんて綺麗な音色なんだろう」と思った。その瞬間から、この楽器に惹かれている。少しずつ弾けるようになって、その音色に心が癒されることもあれば、自分の中の何かが引き出されるような感覚もある。
魅力覚醒講座を受けたことで、自分のやりたいことをもっと大切にしようという気持ちが芽生えた。
そこから「何かを形にしたい」という気持ちが湧いてきて、思いついたのが「ホームコンサート」。自分の竪琴演奏を誰かに聴いてもらいたい、そんなふうに考えるようになった。
でも夫にその話をしたとき、こう言われた。
「ホームコンサートをするなんて、自分のことを見てほしいというふうに思われて恥ずかしくないのか?」
その一言が引っかかってしまった。
「そういう気持ちは恥ずかしいことなのか」と考えてしまう。
正直、私は自己肯定感が高いほうだと思う。自分の演奏をたくさんの人に見てもらいたい、聴いてもらいたいという気持ちは確かにある。
それが悪いことだとは思わないけど、そこに「すごいと思われたい」という欲望が混ざっているのではないかとも感じる。
昨日も、なぜ竪琴をやりたいのかをずっと考えていた。
竪琴が好きだからやりたいのか、それとも珍しい楽器を使って自分を特別な存在に見せたいからなのか。そのどちらなのかが分からなくて、自分に問いかけ続けている。
「私にとって竪琴は本当にやりたいことなのか?」
「竪琴を通じて何を伝えたいと思っているのか?」
そんな問いが頭の中を巡っている。
結局のところ、「普通じゃない、特別な自分でありたい」「みんなにすごいと思われたい」という気持ちがあることは否定できない。
でも、大事なのは、その気持ちをどう形にしていくかなんだと思う。
それから。
「人に聴かせる」ということを考えると、昔本格的にピアノをやっていた頃のことが頭をよぎる。
あの頃は「完璧に仕上げないといけない」というプレッシャーに押されていた。純粋に音楽を楽しむ気持ちよりも、どこか義務感に近いものが先立っていた気がする。
竪琴ではそうなりたくないけれど、その不安が消えない。
ホームコンサートを開くかどうかは、まだ決められないでいる。
でも、たとえばオンラインでコンサートを試してみるとか、演奏動画をSNSにアップしてみるといった方法も考えられる。
もっと気軽に始められる何かがあるかもしれない。
まずは小さな一歩を踏み出してみたい。
少しずつでも前に進んでいければ、きっとその先に何かが見えてくる気がしている。