ゆるゆる読む京極杞陽 #11 昭和20年
昭和20年(1945年)の収録句数は107句。戦時下の日常を描いた句をはじめに挙げる。
空襲を避けるための暗幕だろう。身を守るために息を潜めていなければならないような暗い状況にありながら、それでも生活を続けていく人間の姿が見えた。
東京大空襲は昭和20年3月10日。同年5月25日にも大規模な空襲があった。掲句はその間の時期に置かれている。
兵庫県豊岡の家を詠んだ句だ。豊岡には家族がいる。離れがたい気持ちがくちなしの香りとともに俳句に定着している。
意味深な前書も印象深