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仕分け装置作り。ミルワーム及びコクヌストモドキの場合
某日、ミルワームを購入して仕分け装置を作った。
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ペットボトルの側面を一部切り取った物を横倒しにし、その中に購入したミルワームと床材を入れる。
それをプラケース内に配置する。
ミルワームは脚がつかない場所へ飛び降りる事を比較的避ける傾向があり、効率的にプラケース内に移動させるには床材がペットボトルの口にすり切りになるように入れつつ、以下画像のように草やティッシュを紙縒りにした物を橋として設置すると良い。
すり切りにしない場合、もしくは橋を設置しない場合でも装置は機能するが、落下効率が落ちる。
そしてプラケース内に動物性タンパク質及び水分を多く含む餌を入れる。
今回は亀の餌とアオウキクサを使った。
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販売されている状態のミルワームは水分やタンパク質が足りておらず、それらの匂いに非常に敏感になっている。
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足場を利用するミルワーム
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死骸や抜け殻が落ちている事もあるのは、複数の個体が狭いペットボトルの口まで向かう際に押し合いになった証拠だろう。
プラケース内に人工飼料及びアオウキクサを定期的に足すことで、それのみを餌にしたミルワームのガットローディングが行える。
販売時に床材として入っている小麦フスマよりも遥かに成長速度が上がるので、各種昆虫への餌として利用する際は必ず行っている。
また、分離が完了したら小麦フスマは処分している。
この装置で小麦フスマから完全に分離する事は床材へのコナダニ発生リスクを抑える目的もあるためだ。
上記の仕組みは以前、ペットボトルにて飼育していたコクヌストモドキの引越しを行う際に思い付いた。
成虫も幼虫も共に、食べ尽くされて劣化した床材内から紙縒りを伝って新しい床材となる小麦粉へと移動していた。
微小な幼虫は篩をすり抜けてしまう事もあるため、この仕組みで移動させる事を選んだ。
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旧コクヌストモドキ飼育装置の残骸
ちなみに、篩掛けしたコクヌストモドキ幼虫、前蛹、蛹、成虫、死骸はミルワーム販売容器の蓋の上に入れて床材の上に置くことで、成虫と幼虫だけが蓋の空気穴から床材内に移動し、死骸と前蛹、蛹だけが蓋の上に残る。
前蛹は放置しておけば蛹となり、その様子が以下の画像だ。
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蛹の時点ではコクヌストモドキ成虫が分泌する防御物質のキノンも発生していない状態なので、餌として利用できる。
また、幼虫のように土中へ潜らないため、最も使い勝手の良い段階の餌と言えるかもしれない。
自分はゴミムシ類幼虫やオオミズスマシ成虫の餌として利用したが、微小な捕食性カメムシの飼育にも利用できるだろう。
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アオゴミムシ類幼虫