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幼虫越冬型ゴミムシの孵化
セアカヒラタゴミムシ、キアシヌレチゴミムシ、ゴモクムシ類の3種をまとめて飼育していた容器から20匹以上の幼虫が見出された。
「完全にやってしまった」というのが正直な感想。
こうなるともう、どの種類の幼虫なのかが分からない。
ビオトープで捕まえた個体を一時的に管理し、後ほど仕分けする予定だったはずが、いつの間にか10日ほどが経過していたように思う。
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繁殖をした飼育環境は以下の通りで、ここに幼虫仕分け用の小型タッパーを入れてシェルターとして利用していた。
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しかし庭のような荒地環境にも生息しているとはいえ、改めて見れば見るほどに杜撰な管理だと感じる。
用土は常に湿らせ、餌(ビオトープ周辺のハスモンヨトウやモリチャバネゴキブリを弱らせたもの)や水分を多く含んだ状態のアオミドロは定期的に放り込んでいたが、キアシヌレチゴミムシやゴモクムシ類の合計4匹はすでに全てが亡くなっており、現在は5匹のセアカヒラタゴミムシのみが残り交尾を続けていた。
今回の幼虫はシェルター兼飲水として投入したアオミドロが干からびた物の下から数匹が発見され、その土中を掘るとさらに10匹以上の幼虫が疎に潜んでいた。
卵を包むマッドセルはケース内に見られなかったが、ほとんどが土中に直接産卵された可能性がある。
しかし、これが「用土が湿ってもマッドセル形成に適さなかったから」なのか「元々土中に産卵を行う種だった」のかは今の所不明。
今後は残ったセアカヒラタゴミムシ成虫の繁殖を続けつつ、幼虫の観察を続けて同定を試みたい。
なんとなくだが、幼虫の体型はゴモクムシ系ではなく、『畑や水田付近に見られるゴミムシ類(オサムシ科)の幼虫の同定手引き(2)』にて解説されているセアカゴミムシ(セアカヒラタゴミムシ旧和名)の特徴に近いように感じる。
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