水草、苦しみ🌱
イベントでフォロワーから購入させていただいた伊賀の私有田土の経過報告を怠っていたが、結構な量のホシクサが生えてきた。
花が受粉前に水没しないように水位を下げ、土も完全に乾燥しないようにアオミドロを貼り付け、毛細管現象で最低限の水分を保持するように管理している。
当初は左側で高く伸びている謎の草の正体が分からなかったが、県内のレッドデータを確認していた最中に全く同じ風貌かつホシクサと共に生えている謎の草の画像を発見した。
アブノメという水草だと知る。
どうやら在住市内にも生息しているらしく、それを示す画像でもホシクサと並んで生えていた。公的な記録も残っている。
同じような環境を好むらしい。
しかし、中々に見つからない。
子供の頃から湿地帯を歩く際、必ずどこかで「ホシクサと出会えるかも」という僅かな希望を秘めながらその場所を覗くが、千を越える敗北を喫してきた。
むしろ、記録はないがダメ元で…と訪れたポイントにて先に絶滅危惧IA類の地元市産アオヘリアオゴミムシが見つかってしまった。別日かつ別ポイントではついでに他のIA類植物も見つかってしまった。
当分は地元市産ホシクサ探しが続くだろう。
しかし、仮に見つかったとしてもホシクサ類は簡単に交雑してしまうので、その際には伊賀産を屋内にて管理し、しばらく日数を空けて採取しなければならない。
昔から店で売っている外国産水草には興味が無く、売っていない国産水草に出会いたいと思っていた。
そして、普段は売っていない国産水草が売られていても、それは尚更にいらない。地元市産水草に出会いたいと思っていた。
地元市及び同一水系統一のビオトープに入れる水草であるため、自分の足で探すしか満たされる方法がない。
水草や徘徊虫探しにおいて、基本的に夏場の湿地帯では呪術廻戦の汗のかき方をする。
額にタオルを巻かなければ汗が眼球に向かって流れ続けるので、観察に支障が出る。
タオルを用いても高温高湿の湿地において滲み出る多量の汗は止めきれず、頬を伝う汗にはむず痒さが伴う。
それは汗によって身動きが取れなくなった羽虫が頬に貼り付く感覚であったり、汗そのものの流動によるものであったりするが、観察を続けているうちに正直どっちなのか分からなくなる。
良好な湿地ほど虫は多く、顔に虫が纏わりつくのは日常茶飯事だ。口や目に虫が入る事もままある。
口に入ったのならば吐き出せばいいが、目に入った場合は車内に戻った際に唾か麦茶で湿らせたティッシュを用いて虫体を拭い取る必要があるため、少々面倒だ。
自分は基本的にハンディライト使用だが、ヘッドライトを使用すれば尚更に顔への衝突回数は増えるだろう。
あと水草は間違えたら即死級のものが多すぎる。
外来植物のオオカワヂシャと絶滅危惧種のカワヂシャ。
外来植物のアメリカオオアカウキクサと絶滅危惧種のオオアカウキクサ。
どちらも外来の方は『特定外来生物』に指定されており、生きたままの運搬と飼育が禁止されている。その上、よく似ている。
それ故に日々勉強を怠ってはならないし、同定を済ませないまま軽率にインターネット上に報告を上げられない。
それでも苦しみながら地元市産水草同一ビオトープ作りを進めていきたい。
現在の様子は以下のようになっている。