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2023/11/01ビオトープ観察記録
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後から増設したプラ舟ビオトープの方では、水面に落下して溺れ死んでしまう虫が時々見られるようになった。
ビオトープの水位が下がった際には、水際に接する面積の大部分をプランターやプラ舟の壁面等の断崖が占める事となり、落下した虫が水草や土に辿り着くことができずにそのまま亡くなるというのが要因なのかもしれない。
その対策として剪定した桑の枝をいくつか足場として入れてみたところ、翌日からは新たな水死体が全く見られなくなる。
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しかし足場としてちょうど良すぎるのか、トウキョウダルマガエルが高確率で定位置に居座るようになった。
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カエルの手前の葉には
ゾウムシらしき虫が見える。
もしかすると、落下して溺死する虫が減ったのではなく、そうなるはずだった虫のほとんどをカエルが食べてしまっているだけなのではないだろうか。
ここに佇んでいるだけで餌が落ちてくるような環境だ。本種にとっては好都合だろう。
本種に限った話ではないが、比較的大型になるカエルは甲虫であろうとも構わずに飲み込んでしまう。
道路上にある生物の轢死体を放置しておくと、それを餌にする様々な生物が誘き寄せられ、車が通った際にさらなる轢死体が生まれる。さらにそこに誘き寄せられた生物がまたもや…という悪循環が繰り返されてしまう。
水田脇の道路ではよく見かける光景で、主にカエルやゴミムシ、時にはヘビ等が犠牲になっている。
その対策として自分は轢死体を見つけ次第、撤去作業を行うが、その際にトウキョウダルマガエル轢死体から飛び出た胃袋の中から半分消化されたコガネムシが出ているのを何度も見た事がある。
本種はコガネムシのような甲虫を飲み込む事に躊躇をしない性質なのだろう。
そしてこちらの画像を改めてよく見ると…
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右奥の水際にはもう1匹のトウキョウダルマガエルがいた。
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想像以上にこの場所が気に入られているようだ。
以下の画像2枚はそれぞれ別日撮影で、上記画像と合わせて少なくとも3日間はこの桑の枝が足場として利用されている事になる。
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ある日突然庭に現れた2匹のトウキョウダルマガエル。
自分を含めた家族の誰も庭に本種を持ち込んでおらず、水田から水路を伝って自力で訪れたという説が現時点では有力となっている。このビオトープは外から確認も侵入もする事ができないため、部外者が人為的にわざわざ投入する事も考え難い。
いよいよ11月となってしまったが、このカエル達はここで冬を越すつもりなのだろうか。
果たして庭のような環境で無事に冬を越せるのだろうか。
一応、本種は畑のような環境でも越冬ができるというデータは存在する。
むしろ、越冬中に機械の耕運により大規模に撹乱されてしまう水田よりも、周辺の畑の方を越冬地として好む傾向があり、越冬成功率も畑の方が高いようだ。