2023/09/29ビオトープ観察記録
2023/09/29
出勤前に庭の湿地帯ビオトープを覗く。
ウスバキトンボが1匹だけ飛んでおり、画像1枚目の左上にも一瞬写り込む。
今夏はここに並ぶビオトープのほとんどで本種のヤゴが確認された。
新設したトロ舟ビオトープの方では、今日もトウキョウダルマガエルが観察できた。
このカエルはヌマガエルと違って水際に依存するため、庭のビオトープのような限られた湿地帯ではその周辺を探せばすぐに見つける事ができる。
また、カエルの左側に生える私有水田産ヒメミズワラビの新芽は、この植物がワラビと同じシダ植物である事が分かるような風貌をしており、芽が巻いている状態であればさらにワラビの新芽に近くなる。
食用にされていた歴史もあるらしいが、かなりマイナーで情報は少ない。
新設したビオトープの方は地表が見えるようにまばらに水草を植えているためか、カエルとしてもアクセスがしやすいようだ。
さらに、ここ最近は各ビオトープにてチビゲンゴロウを見かける事が増えてきた。
ほとんどの水田から水が無くなったタイミングであるため、多くの個体が水場を求めて飛来してきているのかもしれない。
数百メートル離れた水田から自宅まで飛来するコシマゲンゴロウやコガムシは何度か確認しているが、それよりも遥かに小さなチビゲンゴロウはより個体数が多い。
ほぼ全てのビオトープでチビゲンゴロウを最低2〜3匹は確認しているが、メダカが入っていないビオトープの方が個体数が多い傾向にある。
新設したビオトープではどうしても捕食者の発生が遅れるため、立地によってはボウフラが湧いてしまう。
その対策として一応は造成初期に近所の用水路系統のCBメダカを入れているが、自分は子供の頃からメダカを入れたビオトープよりもそうでないビオトープの方が好みだった。
メダカを入れた場合に生まれるビオトープの楽しさ、特に稚魚が生まれた時やそれが育った時の楽しさは何物にも代え難いが、本来ビオトープで発生するはずだった微小な生物が捕食され、ほとんど見られなくなってしまう面もある。
捕食されずとも、身を隠している場合も多い。それがどうにもつまらなく感じてしまう。
しかし、メダカがいるビオトープとそうでないビオトープを並べる事で両方のいいとこ取りを楽しめるので、ここ10年ほどはそれを基本にしている。本当に全く違った内容になっていくので、スペースに余裕のある方はぜひ試してほしい。
ちなみに、地面に埋め込むタイプのビオトープは今年になって初めて作ったが、そこで泳ぐメダカを狙っているのか、ヒバカリを見かける頻度がかなり上がった。この蛇は水田ではメダカやオタマジャクシをよく狙っている。
地面に直置きしたタライビオトープしか存在しなかった頃よりも明らかによく見られるようになったのは、ヒバカリが元々ビオトープのような湿り気がある環境を好む傾向がある事と、地表を這う目線から水中のメダカの動きを視認できる事が増えたからかもしれない。
今年からはそうした捕食のシーンを目撃する目的でビオトープを眺めるのも面白そうだ。