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ヤゴが高密度に発生しても一定の個体数を保つメダカ
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ビオトープでは、アキアカネとシオカラトンボの羽化ラッシュが起きていた。
毎日のように羽化殻が増えており、夜間に訪れれば必ず羽化の瞬間を目撃できる。
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私有休耕田の土と水、それと近所の用水路のメダカを入れただけの桶。
基本的には生体を足す事なく、3年近くもの間、生態系が保たれているようだ。今年はそこにクワイを追加した。
ヤゴは毎年1桶で20匹以上羽化するが、メダカが大きく減っている様子はない。ほぼ一定の個体数を維持している。
恐らくはシオカラトンボ及びアキアカネの繁殖シーズンまでにヤゴが捕食しにくいサイズまで早急に成長している個体が多いためだと思われる。ある程度まで成長したメダカはトンボの産卵時にその卵を捕食するシーンを見かけるし、孵化からしばらくの間のヤゴは簡単にメダカの餌食になる。
特にこれからの時期はヤゴが全て羽化していき、しばらくはメダカが安全に成長できる期間となるのだと思う。
ヤゴは主に同種かユスリカ幼虫、落下昆虫を捕食しているようで、メダカが全く入っていない桶でさえも羽化まで成長できる。
夜行性のヤゴは、夜間に羽化を行うために水面に浮上するユスリカ蛹を捕食している事が多い。
9月以降はヤゴのサイズも大きくなり、孵化直後のメダカは格好の餌食となるだろう。
メダカは変わらずに繁殖を継続するが、そこからの時期は孵化して間もなく姿を消すメダカの方が多くなる。
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私有休耕田の土から自然に発生したシャジクモ類は夥しいほどに増殖した。シャジクモが増えれば増えるほどに、入り組んだ隠れ家となってメダカ稚魚の生存率が増す。
ビオトープ脇のカラスノエンドウが水面を一部覆うほどに繁茂した後に種を付け一斉に枯死すると、水に浸かった枯草が濁りを生んだ。草体に含まれる色素の影響も少なからずあるのだろうか。マメ科であるため、一種のポリフェノールは含まれているはずだ。
カラスノエンドウの鞘は黒に染まっているが、水に浸かった部分は脱色している傾向がある。
この濁りによって光合成機会が減ったアオミドロは増殖スピードが抑えられ、シャジクモが優先となったように思える。
濁りに関してメダカの健康には特に問題がないようで、むしろ水中の視認性が悪くなった事で稚魚や卵の捕食が減った印象だ。
シャジクモの繁茂も相まって、この桶は特にメダカ稚魚の個体数が多い。