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あぁ、
私は恋について語ろうと思う!
七つの海を渡り、38の国を旅してきた
サファイアのように輝く恋、
花火みたいにはかない恋、
マンゴーみたいにぬるぬるした恋、
私に語られた甘い言葉の数々、
あなたに見せたかった
美しいドレスを纏った私を
王族たちがこぞって惚れた私を
まるでオイディプスのママのように悲しげに夜を見つめ、
月光に照らされて
ときには
まるで楊貴妃のように華麗に舞った、
この私を。

あぁ、
流れる星はいつもきれいで、
世界はとてつもなく広く、
体を通りすぎる風は常に東から吹いた、
美しい男たちに抱かれ、
波のように、
ラクダのうえで夢をみた

クリスマスごとに季節を変えて、
いろんな風にふるまって、
いろんな風に着飾った、
私はさ迷い歩き、
私は事あるごとに恋へ落ちた!
血が沸き立ち、シャンパンみたいにはじけ飛び
生きる活力はマグマのようだった

果てない砂漠の中で、
前も後ろもおんなじ世界で、
喉がカラカラにかわいた極限のとき
私は見た
蜃気楼のような町を、
または
砂漠の最後にあるという
美しい浜辺での朝に、
数百にもなるような色彩の中で太陽がつぶれたようにして
ぽっかり浮かんだ
海平上の、
どこまでも熱く、
どこまでも柔らかかった、
あの世界を。

さぁ、
迎いに来てよ、ボーイフレンド、
思い出波止場で待ってるわ、
昔みたいに真っ赤なスポーツカーでやってきて、
桟橋をつっぱしり、
月光のドライブをいたしましょう。

私たちはずっと旅人、
死ぬまで旅人、
笑いながら死ぬのよ。
いいえ、ずっと死なずに生き続けるの、
ぶっ飛ばしましょうよ、ハイウェイを
紫色した夜を突き抜け、
幾つもの恋を潜り抜け
悲しそうな人たちに勇気をあげて、
落ち込んでいる人にパワーをあげて、
みんなで盛り上がっていきましょうよ

突っ走りましょうよ、
この美しい朝を、
きっと走れるわ、
溶けるように熱い昼間を、嫌になってくるうなだれた熱を、
そして、夕暮れ、再び、あなたと出会い、
また恋に落ちるの、
あっという間に、恋へ落ちてゆくのよ!

あぁ、
なんてすばらしいの、
なんて素敵な、
私の恋とあなたの恋、
突っ走ろう、
何よりも早く、
物理的な法則を違反して
突っ走れ、
さあ、
突っ走れ!

地球は今日も回る
世界を作りながら、今日も回る
そして、
人間たちよ、
恋をせよ
私のように、
今日も
生きて、
恋をせよ






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