毒家族紹介

　私は22歳の大学4年生である。就職活動中である。性格：強気、あけっぴろげ、適当など。趣味：メイク、読書、カラオケ、イラストを描くことなど。苦手なこと：スポーツ全般。

　そして、毒親、毒祖父母、毒親戚持ち。

　家族構成は、隣県某町の実家に父、母、長兄。実家近くの某市に祖母が一人で住んでいる。別隣県には次兄夫婦（来年子供が生まれる）がいる。両親は働き者でとても仲が良く、喧嘩をしたことを見たことがない。長兄も寡黙ながらいつも父とふざけあい、母や次兄・祖母とも仲が良い。次兄は神経質で短気なので、一時期は母親と喧嘩し絶縁したが結婚を機に戻り、先週、うちの家族をオンライン上だが招待し、幸せそうな結婚式を挙げて心優しい義姉が妊娠中の娘が来年生まれてくるのを楽しみに待っている。母方の祖母はいつも明るく、近所の人を笑わせている姿をよく見る。父方の祖父は私が生まれる前に、祖母は5月に、母方の祖父は6月に亡くなった。

　だけど、私だけは誰とも仲が良くなれなかった。私は兄たちと5歳以上年が離れた末っ子長女である。「女の子が欲しい」という理由で生まれてきた。しかし、私は父が好きな「スポーツができる」子供ではなかった。母が好きな「従順で、素朴な」子供ではなかった。

　兄たちは柔道、バドミントン、相撲、剣道…いろいろなスポーツをやり、長兄は全国大会出場、次兄は黒帯持ちとかなんとか。50以上もあるトロフィーやメダルは今もリビングに飾られている。一方の私は、太っていてスポーツが苦手で、ずっと絵を描いたり本を読むことやまだ勉強している方が好きだった。小1、父に無理やり柔道を習わさせられたが1か月で逃げ出した。以前は私を「福原愛ちゃん似だ」とか言って愛ちゃんと呼んでいたのに、それ以来、父は公の場でも私を「デブ」「根性なし」「頭でっかち」だのからかうようになった。歳が離れ幼い私は食べるのが遅かったのでいつも自分が食べ終えると通りすがりに「遅い」といって頭をたたくのが習慣だった。

　母は、時期が悪かった。高齢出産なので、私が物心つく頃には更年期障害で常にイライラしていた。兄たちはちょうどそろって受験シーズン等を迎え忙しく、私は兄たちが帰ってくるまでずっと台所横のドアで毎日「手伝え」「でも邪魔だ」など何か怒られていた。怒ると夜中に私を何時間も正座させ、寝そうになると頭を蹴り飛ばされた。ランドセルやカバンの中身は外に捨てられたり、「死ね」と言われたり…いろいろあった。兄たちには何もしないがいつも私だけが怒られ、同級生がするようなおしゃれは「下品だ」と言われ禁止されていた。

　うちの家族の中では一番穏やかだと思われている長兄のしたことは今はまだはっきりと話す気にはなれない。今でもどう折り合いをつけるべきかがわからない。だけど、一生、私はあいつを許す気も、あいつが家族を持つことも許す気はない。

　次兄は私が気に食わないのかいつも喧嘩をふっかけてきては私をたたいていた。最初は母の後ろに隠れたが、なぜかそのうち母は私をかばわなくなった。両親は次兄にめっぽう甘かった。一度母と縁を切ったのは褒めたいが、戻ってきていきなり、コロナ禍・喪中の我が家に、義姉の反対を押しのけて結婚式をしたいと駄々をこねまくった非常識人間であるのでダメだった。正直あいつの遺伝子なんぞ残してほしくないが、しょうがないので今からでも義姉にはぜひ逃げてほしいと願う。

　母方の祖母は時々母から私を守ってくれたり、私を一瞬愛してくれたかな？と思ったけど、ダメだった。アル中こじらせて肺炎で入院した祖父の医療措置についてろくに話も聞かずに母と叔父に全部同意をまかせたのに、死んでから「身体拘束なんて」「あれはコロナの実験だ」と言い、果ては痰の吸引を「のどをつっ転がして殺した！」とわめいている。私は、そこらへんの勉強をしていたので「違うよ」なんてなだめていたら「お前は看護師に向かない！」「あの医者の味方か！人でなし」と言われた。

　…今はこの毒家族からどうやって逃げようか考えている。しかし、資格も持たず、就職活動中の私にはまだ難しい。それに気づかぬ母なんかはよく進路に介入しようとしてくるので何かと発狂しがちだが、幸い、私には年が離れたうちの事情に理解のあるパートナーや友達がいてくれるのでまだ平静を保っていられる。

　これから、時々だが、うちの家族と私の近況について書いていけたらと思う。