第3級アマチュア無線技士を受験しました
みなさんこんにちは。
TomoProgです。
今回は第3級アマチュア無線技士の試験を受けてきたので、試験までに行った対策などをまとめようと思います。
アマチュア無線技士って何?
そもそもアマチュア無線技士って何?という人も多いと思うので、簡単に説明します。
無線通信を行うには「電波」が必要なのですが、この電波は有限な資源であり、個人が自由に使ってしまうと電波の枯渇や混信などを招き、社会インフラにも影響を与えることがあります。
そのため、電波は総務省によって管理されており、使うためには免許が必要になります。
無線の資格は大きく分けて、総合、海上、航空、陸上及びアマチュアの5つの分野に分類され、全部で23の資格があるのですが、その中でもアマチュア無線はアマチュア業務と呼ばれる業務を行うために必要な資格です。
アマチュア業務とは、営利・商用目的ではなく、あくまで個人的な興味のもとに行われる無線通信及び技術的研究のことを指します。
そのため、業務で無線を使用して金銭を得るといったことはこの資格ではできないことになっています。
昔はアマチュア無線はキング・オブ・ホビーとも言われていたようで、趣味の最高峰とも言えるものだったようですが、現在は携帯電話が普及し、アマチュア無線人口自体は年々減ってきているようです。
(そもそも自分はこんな資格があることすら知らなかったです・・・。)
受験のきっかけ
現在、妻と二人での育休中ということもあり、少し時間に余裕があるため、何か資格でも取ろうかと思い、資格の一覧サイトを眺めていたところ、この資格が目に止まりました。
無線通信というもの自体に興味を持ったのと、モールス信号での通信ができるという点に惹かれて受験を決意しました。
トン・ツーやってみたい!
なんかかっけーじゃん!
アマチュア無線技士を取る方法
特に受験資格はなく、誰でも受験することが可能です。
アマチュア無線技士の資格を取るには大きく以下の3つがあります。
国家試験
アマチュア無線技士の講習会
eラーニング
自分は3級が欲しかった(モールスでの通信は3級以上が必要)のと費用面を考慮し、4級は飛ばして国家試験でいきなり3級を取ることにしました。
以下から試験の準備や対策を書いていきますが、国家試験で取得する前提で書いていきます。
受験までの道のり
試験の情報収集
参考書を購入
受験日を決める
アマチュア無線についての基礎知識の習得
試験のための勉強
受験
大まかにこんな道のりを経て受験しました。
試験の情報収集
まずはどんな試験なのか情報を集めました。
「アマチュア無線 3級」とかで調べるとありがたいことに、受験までにどんなことをやったのか、どんな参考書が良いのかといった情報を掲載してくれているブログがあったため参考にしました。
調べていくと試験の問題は過去問がほとんどであり、過去問を暗記できるかどうかが勝負どころになることがわかってきました。
参考書を購入
上記のブログ記事などを参考に以下の2冊を購入しました。
試験に受かるというだけなら、要点マスターだけで十分という情報もありましたが、無線通信の仕組みなども興味があったのと、要点マスターは過去問集のような本(参考書となる部分はあるが、本当に必要な部分だけ)になっており、そもそも用語の意味などの理解に苦しみそうだったので、テキストの方も買いました。
受験日を決める
参考書が届き、本の分厚さと1日に当てられる勉強時間なども考慮して、1ヶ月くらいあればいけそうと思い、大体そのあたりの日程を受験日に設定しました。
試験はCBT方式なので、インターネットですぐに予約できるというのはいいところです。
また先に受験日を決めてしまうことで、逃げられない状況を作りました。笑
アマチュア無線についての基礎知識の習得
まずは基礎知識を得るためにテキストを1周全部読みました。
読み方としては本当にざーっと読む感じで、そんなのがあるんだなーくらいの気持ちで全部読みました。
ノートとかは一切使わず、気になったところがあればテキストに直書きするくらいです。
1日0.5〜1時間くらいで、大体1週間〜1週間半くらいで読み終えたと思います。
飽きてきたときにはアマチュア無線家のYouTubeを聞いていました。笑
試験対策というよりは実際の運用がどういったものなのかを知ることができます。
実際にCQ(呼び出し)したりする動画やリグ(無線機)の種類などをみては、無線やってみたいというモチベーションをとにかく保ちました。
主に聞いていたのは以下のチャンネルです。
試験のための勉強
テキストをざっと読み終わったところで、要点マスターを使って試験のための勉強を始めました。
先に書いた通りほとんどの問題は過去問から出題される傾向であるため、要点マスターの問題を何回も解くようにしました。
1周目はテキストを読んでいても全くわからなかったです。
無線工学
計算問題があるため、公式を知らないと全く解けない問題もありました。
そのため、要点マスターの解説を読み、再度問題を見て実際に公式を使って答えに辿りつくことを意識して覚えていきました。
法規
基本的に覚えるしかないと思います。
Q符号とモールス信号を覚えるのに苦労しました。
Q符号
問題で出ていたのは、QSL、QRA、QSA、QRN、QRM、QRK、QRZの6つぐらいだったと思います。
英語の頭文字なのかと思っていたのですが、全然そんなことはないようで、覚えるしかないという状況でした。
そのため、覚えられないものは強引に語呂合わせを使って覚えるか、捨て問題にしました。笑
QRA: 当局名は〜です。
当局名は(RA)DWINPSだ。
QSA: 信号の強さは〜です。
シ(S)グナル あ(A)りえない
QRN: 空電に妨げられている。
ロ(R)シア な(N)んて空電
QRM: 混信を受けている
ロ(R)ーマ(M)で混信
QSLについてはQSLカードという言葉をYouTuberの皆様がかなり使っておられたのですぐ覚えれました。感謝です。笑
モールス信号
数字については規則性があるため、すぐに覚えることができると思うのですが、アルファベットは全く規則性がない状態で覚える必要がありました。
そのため、以下のサイトにあるモールス信号の覚え方をぶつぶつ唱えながら問題を解きました。
https://www.qcq.co.jp/koza/amakoza/1ama_1/pdf/morse_ver23.01.pdf
かなり強引な語呂合わせもあるので、わかりにくいものもありましたが、問題の傾向上、数字がわかるだけで2択まで絞り込めるのと、問題にはアルファベットは1文字ではなく、複数あるため、すべてを覚えていなくても何個かわかれば答えを導けました。
そのため、数字だけは完璧に覚えて、アルファベットはざっくり覚えるくらいにしました。
最終的に無線工学、法規ともに4周くらいはやったと思います。
要点マスターには出題頻度も書かれていますが、自分は頻度に関わらず全部をひたすら解きました。
また、勉強中に以下の動画を見つけて、暗記用の赤シートを導入しました。
要点マスターは答えが問題と同じページの下の部分に書いてあるのですが、答えを見るときに下に視界を動かし、また問題に戻るために視界を元の位置に戻すという動作が必要であり、これが地味にストレスでした。
また、答えを見た時に次の問題の答えが見えてしまっていたのですが、赤シートを導入してからはそれも減ってよかったです。
受験
受付を行ったCBTの会場で受験を行いました。
試験内容は法規16問、無線工学14問の合計30問
合格基準は法規11問以上、無線工学9問以上の正解が必要になります。
傾向通り問題は過去問だらけで、見たことのある問題ばかりでした。
電圧給電、電流給電のところの問題文が一部違ってたように思いますが、もう覚えてないです・・・。
ただ、選択肢の順番は変わるようなので、数字で覚えるようなやり方は通用しないと思います。
制限時間は70分ありますが、一通り見直しまで行なって20分くらいで終わりました。
受験結果
速報値ですが、法規、無線工学の合計で145点でした。
1問5点なので、1問だけ落としただけで、まず合格できたと思います。
実際に合格だったかどうかは3週間以内にメールで通知してくれるようです。
合計勉強時間
大体30時間くらいだと思います。
(20時間は確実にやっていて、時間をメモし忘れた分を考慮すると、30時間くらいかと思います。)
受験を振り返ってみての感想
そんなこんなで速報値ではありますが、まず合格点を出せたのはよかったです。
最初は無線工学難しすぎるとか思いながらやってましたが、試験に受かるという点だけで見れば理論は無視して丸暗記できれば合格できる試験だと思います。
テキストについては1回読んだあとは開くことがなかったです。
そのため、要点マスターだけで勉強しても合格はできると思います。ただ、テキストは絵で解説してくれているところもあったりするので、わかりやすい部分もありました。
あと受験を1ヶ月後に設定しましたが、もう少し早くてもよかったかなと思います。だんだん同じ問題ばかり解くことになるので、飽きてくるし、終盤はとにかく早く試験を受けたいと思っていました。
そんな中でのモチベーションの拠り所はアマチュア無線家のYouTuberの皆様の動画でした。
大変お世話になりました。
また近所のマクドナルドには大変お世話になりました。
コーヒーやマックシェイク1杯で1時間勉強させていただくことが多かったです。
まとめ
この記事では第3級アマチュア無線技士の受験についてまとめました。
もし取得しようと考えている人がいればこの記事が参考になれば幸いです。
それではまた。
TomoProg