正しく”手洗い”ができていますか?
(文:訪問看護経験者 すみれナース)
新型コロナウイルスへの感染予防のため、3密を避けること、マスクをすること、手洗い・消毒をすることは、今や日常生活で当たり前の習慣となりました。今回は、その中でも特に大切な「手洗い」について、確認してみましょう。
手指のウィルスは洗い流す
ウイルス感染は、ウイルスを含む飛沫が目・鼻・口などの粘膜に触れる事で起こります。。また、ウイルスのついた手指でそれらの粘膜に触れることでも感染します。ウィルス除去にアルコールを使用する方法もありますが、手指についたウイルスは物理的に洗い流すことが基本になります。
何で洗えばいい?
手や指に付着しているウイルスの数は、流水による15秒間の手洗いだけでも、100分の1に減らすことが出来ます。さらに石鹸やハンドソープで10秒間もみ洗いし、流水で15秒間流すと、1万分の1まで減らせるといわれています。
ハンドソープには「薬用」と表示されているものもありますが、これは「医薬部外品」といって、薬事法によって定められた医薬品と化粧品の中間の製品になります。体に作用する成分(ここでは消毒や殺菌効果)が含まれてはいるけれど、医薬品に比べて作用が弱いものです。
「抗ウィルス効果」を謳っているものもありますが、「医薬部外品」は全成分を表示しなくても良いことになっています。アレルギーのある方、皮膚の弱い方は気をつけましょう。
なお、石鹸にもいろいろな種類がありますが、純石鹸(脂肪酸ナトリウムと脂肪酸カリウムを成分とするもの)は低刺激で皮膚の弱い方にはおすすめです。低刺激でも、洗浄効果が弱いというわけではありません。
正しい手洗いの方法
どの洗浄剤を用いても、洗い残しがないよう正しい手洗いがしっかりとできるようになれば、感染予防に効果があります。
厚生労働省から正しい手洗いの動画も公開されていますので参考にして下さい。
筆者ご紹介 すみれナースさん
合計臨床経験11年。7年は病院で外科、内科など経験し、訪問看護の世界へ。すみれの花言葉「謙虚誠実」「小さな幸せ」をモットーに働くおっとりナース。一方、一人旅もできる好奇心旺盛タイプ。息子の成長を楽しみにしている一児のママ。