アナログとデジタルの陰陽を使い分ける
情報伝達の主流がデジタル媒体に移行する時代にあって、紙媒体である本は、どんどん読まれなくなっている。
そして私の主な生息地である「本屋」という熱帯雨林も急速な勢いで消滅しつつある。
私は「デジタルより本がいいのだ」などと短絡的なことをいいたい訳ではない。
情報伝達がすべてデジタルに移行すれば、木が材料となる紙の消費が減り、それこそどこかの本当の熱帯雨林の消滅が少し遅れるかもしれない。
しかし、そもそも本とデジタルは、全く真逆の陰陽のエネルギーが働いている。
デジタルはRGBという光の原色を使い、視覚を通して直接、そして直線的に脳に情報がインプットされる。
それに対し、本はCMYKという色材で文字や絵が紙にプリントされ、その情報は周囲の光の反射によって脳に読み込まれる。
つまり、本は読む環境の情報なども巻き込んで、空間的に脳に到達するのだ。
これはある意味、デジタルは陽性、本は陰性な情報伝達ということができる。
本は読む場所や時間によって印象が変わり、紙の質や装丁の形などの手の触感にもよって、さまざまに感じ方が変わる。
だから人の感性を育てるのである。
陰陽がわかれば、データ的な知識情報をデジタルで、感性を刺激する情報は本で読むなどの使い分けができる。
そんな話もしながら、ライターの湊屋涼子さんが主宰する「本でつながる交流会」に参加してきました!
話題は「アトピーの意味」「神話や民話の円環的構造」「絵文字コミュニケーションと日本人の空間認識」、そして「陰陽とマクロビオティックの本質」など、多岐にわたり、少人数だけどとても密な話ができて、とても楽しかったです。
湊屋さん、森本さん、そしてYちゃん、ありがとうございました!
ちなみに私が今読んでいる本は、『「電波と光」のことが一冊でまるごとわかる』です(笑)