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悪太郎

宰相、朝議にて堀内に相見へ、「げに憎き投手かな。その球剛なれば、まさしく悪太郎なるべし。」と申し侍り。
御上、堀内に深き因縁あらせらる。嘗て、「独裁者の様な監督」と、仰せられる事もあり。
宰相、御上の意を拝察仕り、堀内への怒りをにほはせりと、世人皆口ずさむ。
御上と宰相の心を思ひ、血の涙を流さざるものなしと伝へる処なり。

『清書』「堀内伝」


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