私たちの体は、既に「汚されている」
今の世の中には実に多くのものが産み出されています。
そして、それと同時に多くのものがごみとなり捨てられ、ほったらかしにされてしまっています。
そうしてほったらかしにされたもののなかには、実際に自分達の体に影響を及ぼしているものが実に多数あります。
いわゆる「公害」なんかは典型的ですね。
かつての水俣病、イタイイタイ病院、さらに昔に遡ると足尾鉱山の事件なんかもそうですね。
ああいったものはわかりやすい環境からの悪影響の例ですね。
しかしながら、そうした分かりやすいものに限らずに自分達の知らないうちに自分達の体は汚染されているのはご存じでしょうか?
それこそ廃棄物に限らず、自分達が普段使っているものからです。
プラスチックはそのいい例でしょう。
自分達が普段何気なく使っているものですから、あまり影響はないと考えているかもしれません。
しかし、いくら耐熱性のあるものとなっても細かい粒子レベルでは影響があり、少し溶けだして食品に混じってしまうことや、プラスチックの容器を洗うことで削れてしまって海に流れてしまうのです。
そうして海に流れていった魚介類が細かいプラスチックを飲み込み、そして私たちがその魚介類を食べている…。
少しまわりくどくなってしまったかもしれませんが、食べ物ではないものを既に摂取してしまっているのです。
他には塗料もそうでしょうし、ボディソープなどの石鹸類もそうでしょう。
また空気中には工業から産み出された石炭のかすなんかが世界中にバラまかれていたり、あるいは食物連鎖で海水のなかに水銀が混じって大型魚に多量に蓄積されてしまったりもしています。
さらにそもそも加工食品の中には多量の添加物があり、添加物の作られる過程からはおぞましいものが含まれています。
そうした食べ物ではないものを体にいれると、栄養にならずに体に炎症を引き起こしてしまいます。
炎症を起こした体には、アトピーやら癌やら心臓への影響やら、色々な問題を引き起こしてしまっています。
だからこそ、自分達が使っているものがどんな風にできているか、捨てた先に何があるのか、一度しっかり吟味することや、何が自分達の環境にとっていいものかを見直すことが必要なのだと思います。
「見えんところをいつも見ている人間はしっかり者で人に頼りにされる。見えるところだけ見て、見えないところを見詰めることのできない人間は、だらしのない人間で人に好かれることはない」(灰谷健次郎、天の瞳より)
そう、今の目の前に見えないところを見詰めるように。
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