「選挙の思い出」・・ドロンのオッチャン。
自分が物心ついてからだったと思う。それが何歳かは記憶にないです。
学校は行っていた。選挙、衆議院選挙って、ちゃんと理解していたから。
それが、親戚の片足のないオッチャンが、立候補した。
親戚といえども、祖母系の親戚だから、遠い親戚筋になる。
朝、登校する前に、テレビ画面に、オッチャンがで〜んと、マイクを前にして、何やら、話している。本当か?確かにオッチャンだった。
政党とは、無関係に無所属で、勝手に出たようだ。
足が不具ということで、独身だった。
なんか気持ち悪かった。
親戚でも、「??」、変なやつ。
演説にキレがあったわけでもなんでもないし、話題になりもしなかった。
ただ、一生一代の「度胸試し」のような感じにしか受け取られなかった。
昔は、それだけ長閑だったのかもしれない。
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私が年頃になっても、結婚しないのを心配して、そのオッチャンが、お見合いを勧めてくれた。だが、世間というものは狭いもので、「牛乳配達をしている人」といえば、「ああ、あの、あの少し長髪の・・」、ダメ、ダメと、すぐ断る。
真面目さがない、犬のブリーダーと違いますよ!
そのオッチャンの家は弟家族とでガソリンスタンドをやっていたが、ある日、突然、夜逃げ。借金か、資金繰りで失敗したのか、事情は知らない。
それ以来、姿、音沙汰もなし。祖母も亡くなる。ドロン。
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テレビで、クローズアップされる手段、高校の野球部に入部し、バッターボックスに立つのが一番だ。地方のローカル放送は、高校野球の地区予選の放送を流している。私の幼なじみは、ボッと見ていたら、「あらまあ!」、解説者が名前その他を短時間だが解説。
まあ、私の場合は、昔の話ですけど、高校入試の結果発表を公立に限り、合格者の名前が升目に書かれた画像を流しっぱなし。それにて、自分の名前を確認。
直接、見に行ったけど。
凡人にテレビなんて、昔はそのぐらいかな。