長年連れ添った夫婦に愛は?迷宮入りか。ラビリンスと、レジリエンスの会話。(何となく書いてみた)
娘二人を育て、大学、専門学校まで行かせた。
その道のりは、半端ではなかったと思います。
夫婦共働きで、子育て、実家にもお世話になっているようです。
で、旦那さんが先に定年退職、遅れて、奥様も定年退職。
その夫婦は、出会いは、登山だったように思われます。
若かりし妻は、まだ猫被りなのか、可愛くもあり、毒舌も吐かなかった。
長年の社会の荒波を乗り越え、産休は取れても育休が取れない、ワンオペの結果。
が、今、どうしようもない妹の悩みを聞き、身勝手に動き出すモンスター。
妹、返って、具合が悪くなってしまったと言う。
震える声で、「身も体も、怖くて怖くて、手も震えが止まらない。だからお願いします、これ以上、この件に関しては立ち入らないでください、お願いします・・・」(ブルブルと)
妹、ある日、そこの娘に、「お母さんって、どうなん?」
「うん、いつも、あたり散らすよ・・」
「気分屋で・・表向きは良くて・・」
「りえは、言い返すけど・・」
「お姉ちゃんは、黙って、外に出ていく・・」
「お父さんには?」
「お父さんにも、ガミガミ言ってるよ・・」
「ふ〜ん、そうなんだ・・」
別の日、妹は、たまたま電話をする。すると、旦那さんが出た。
「スキーやってますか?」
「やっているよ・・ビンディングが手に入らなくて、ヨドタカメラで、買った・・」
「なんで、カメラやで、スキー道具買うねんや?と聞かれたわ・・」
「今は、Iスポーツと、ヨドタカメラの通販サイトが同じらしいでなあ・・」
「今年は、こんな季節でもポタポタ落とさせて雨降るし、スキー場も、土なんやー、そうや蔵王のモンスターも、消えて哀れな姿みたい・・」
「十日町のスキー場は、人工降雪機がないもんで、スキー場辞めるとか・・」
「ところで、姉さん(奥さん)、ガミガミらしいね。りえから聞いた。なんか少しほっとした。」
「そやなあ・・・あの人は、自分の言う通りにならないと、我慢できないらしい・・・」
「で、レジリエンスがメチャ高い、メンタルの面だけ。体が着いてこない」
「私の場合は、メンタル弱し、体力ないけど、それなりに丈夫ってとこや」
「よくぞ、見抜いてらっしゃる。なんで、あんなの、愛しているの?」
「愛も何も・・・(沈黙)」
「ラビリンスじゃなあ・・つまりは、「迷宮」ってところ・・」
「そ、そそう。ラビリンス、迷宮、迷宮・・・」
(了)
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