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父の日に寄せて。(こんな日もあるさ。 #4)

母との会話。

「おじいさん(親父のこと)一体何歳まで、生きられたの?」


「80歳。病院の先生に、「俺、80まで生きれるようにしてください。」と頼んでいた。先生は、笑って、頷いていたよ」


「じゃあ、先生、命をかけて、親父の希望を叶えたんだね」

「だから、親父が死んで、すぐに病院の先生もポックリ亡くなられた・・」


母、笑いながら「・・・いい先生だったけどね。晴男さん(イノキの旦那)が御焼香に行ったわ。」


あの頃、睡眠時無呼吸症候群が、今ほど、知られておらず、私の知人でも、朝起きたら、突然亡くなれていたという話を聞いているので。


父の日ということを忘れていて、スーパー行ったら、いつものお惣菜コーナーにローストチキン、缶ビール売り場では、商品棚がカラ。この日は、世のお父さんが、食えや飲めの解禁日だったようだ。


玄関に、私の描いた、ポストカードサイズのアルストロメリアの花を描いたものを無造作に置いて、竹藪の破竹切りを始めた。後で、母がよく見えるように立てかけ直されていた。せめてもの、父の日のプレゼント。父は、絵が好きだった。私がどんな形であれ、絵を続けていることは、私が「元気です」という伝言のように。


こんな日もあるさ。

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